「普通に」かっこいいアルバム
(2008-10-05)
エクストリームミュージックの鬼才軍団、
Slipknotの4thのメイキングドキュメンタリー付き限定盤。
今作、「普通」にかっこいいです。
メタル作品として捉えれば、非常に高クオリティで、高品質なのは
間違いありません。何よりキャッチーで聞きやすい。
しかし、前作までに感じられたどうしようもない「怒り」や、
「ストレス」、そしてその爆発は感じられなくなってしまいました。
(インタビューを読む限り、今作はリラックスして作られた作品のようです)
もう、4thなので、キャリアの蓄積と環境の変化による初期衝動の薄れは仕方ないので、
これは、リスナーとして受け入れるべき問題なのですが、少々残念ではあります。
肝心の曲ですが、基本的に前作からの延長線上に位置するアルバムであり、
全体的に計算された構成が目立ちます。そのせいかこじんまりした印象を受けます。
「Gematria」のような往年のSlipknot節が聞ける曲から始まり、
STONE SOURでありそうなアコギ主体のメランコリーソング「Snuff」。
畳み掛けるような「This Cold Black」など、過去のSlipknot(+各サイドプロジェクト)を総括するような
曲ばかりです。ギターソロもあり。
「アーティスト」としての熟成とキャリアの蓄積を十分に感じます。
ただ、前述の通り、その「熟成と蓄積」の引き換えとして、
「制御不能な感情の爆発」は薄れてしまっています。
良くも悪くも、「こなれてきた」というか。
アーティストとして、以前以上に高品質なのは間違いありませんが、
制御不能な感情の爆発を期待している人間にとっては、
いまいち良い印象は与えないかもしれません。
良く言えば「計算された緻密な世界観」
悪く言えば「考え落ち」のアルバム。
しかし、そのキャッチーさにより、チャート上位に来ることも分かる出来です。
Slipknotにキャッチーさを求め、歌メロを期待する方は
気に入られるかもしれません。
特典のDVDは40分近くあり、製作の現場や話が聞け、非常に満足なDVDでした。
こういうDVDは作品をより深く聞くために、非常にありがたいマテリアルです。
結構良いじゃないか・・・
(2008-09-29)
普通に考えてすごく良いアルバムだと思いますが。良いプロデュースで良い楽曲、
魂も込められている。これ以上言うことは無いかと。
基本的なところで皆勘違いをしているのではないかと思うんだが・・・
Slipknotは何世紀にも亘って語り継がれていく程の存在ではないですよ。エクストリーム
ミュージックの重要な柱だが、それ以上でもそれ以下でもない。
「全てが最高じゃない!」というブーイングや無茶な要求はZEPが再結成をした場合や
今のSEX PISTOLS、再結成QUEEN、BLACK SABBATH、KISS、IRON MAIDEN、YESや
KING CRIMSONなど本物の大物がアルバムを出したときにでも。
聴き方によって評価の変わるアルバム
(2008-09-25)
今回のアルバムはどのようにして聴くかで大きく評価が変わる作品になっています。
もしSlipknoTの作品という前提がなければ曲はかっこいいですからアルバムの評価も高くなるでしょう。
ですがこれはSlipknoTの作品です。
SlipknoTの作品である以上、ファンが求めているのは単なる作品としてのレベルの高さだけでなくSlipknoTらしさ、SlipknoTじゃなきゃこのアルバムは成り立たないと思わせてくれるような強烈な個性だと思います。
確かに作品としてのレベルは高いがこれをSlipknoTの作品としてリリースする事に意味があるんでしょうか?
1作目2作目は言うまでもありませんし、ファンからちらほら不評が出ていた3作目も「これはSlipknoTじゃなきゃ表現できない」と思わせてくれる作品でした。
しかし今回のアルバムでは「実力さえあれば他のバンドでもいけるんじゃね?」という印象を受けました。
いっそSlipknoTの作品としてではなく、その辺から実力はあるけど伸び悩んでいる新人バンドを見つけてきて丸々曲を提供し、SlipknoTプロデュースのバンドとしてデビューさせていた方がよかったのではないでしょうか。
単なる音楽作品として評価するのであれば星4つか5つをつけますが、SlipknoTとしてリリースしている以上、私が求めるのは作品の完成度よりもこれこそがSlipknoTだと主張する強烈な個性です。
いくら作品としての完成度を上げようと、強烈な個性がなくなれば意味がありません。
その強烈な個性に惹かれてSlipknoTのファンになったんですから。
以上の理由から最終的な評価は星3つにしました。
聴きやすくなった普通のバンド。
(2008-09-20)
以前から比べると圧倒的に聴きやすいアルバムとなったと思う。
ただ、Slipknotでやるべきだったかどうかは判断に困る曲が多い。
個人的にはIOWAが大好きだったので、Slipknotとしては「嫌い」な部類の楽曲。
STONESOURで聴けるコリィのそれが、アルバム全体を通して伝わってくる。
しかしながら楽曲の出来映えは相変わらずいいと言える。
STONESOURが好きな人は違和感無く入れると思う。
往年ファンには納得いかない部分も多いのも理解できる。
が、ファン層は確実に広まる一枚。
自然と何度もリスニングできる名盤。
前作の延長線上!
(2008-09-20)
色々と賛否両論の出ている新作だが、個人的には前作の延長線上にある作風だと感じる。より表現力の増したコリィのヴォーカルと、これまで以上にメロディアスなギターソロからストレートな印象を受けるが、ジョーイの手数足数の多いドラムを中心としたSLIPKNOTならではの音は変わらずだ。
よくできていると思う。でもライヴで一番盛り上がるのは、やっぱり初期の曲だろうなあ・・・。