土星に輪っかがある理由
(2008-08-04)
まず、タイトルでもあるM1「カッシーニ」に心を奪われる
"土星に輪っかが〜"というサビでは、強く
Dメロの"どこかで誰かが生まれた そして誰かが消えてく"では、どこか幼げに
声そのものに表情があるように、歌い上げています
上田さんのラストということもあり、涙なしには聴けない1曲です
菅野よう子さんがプロデュースするM2「恵みの雨」は生命の、種の力強さを感じ
スキマスイッチの常田さんによるM5「蛍星」では
アットホームで、ハートウォームな、家族の愛を感じる
とにかく豪華なプロデューサー陣が名を連ねており、
それでいてゴッタ煮といったことは全く無く、
どの曲も彼女の歌唱の魅力が十二分に引き出されています
聴き所は枚挙に暇がないと言っても良い程です
そしてラストはNHK広島開局80年ドラマ「帽子」の主題歌でもあるM12「空に咲く花」
どこか途方もない平和への祈りが込められた1曲
アルバムを通して、宇宙や地球そのものを感じるような雄弁さや壮大さに包まれており
彼女の歌唱もそういった世界に非常にマッチしている、優れたアルバムだと思いました
渾身のオマージュ
(2008-07-18)
「Chitose Hajime」に「コトノハ」の2枚のミニアルバム、話題デビューアルバム「ハイヌミカゼ」、2作目の意欲作「ノマドソウル」、傑作の超大作「ハナダイロ」に続く4作目が本作のカッシーニである。間宮工とともに元ちとせを支えてきた上田現の逝去で強力な両輪が崩れてしまったため、本作発表前はこの4作目が前3作に匹敵するインパクトと完成度が維持できるのか心配されたのも事実。精神的支柱が崩れていないか、前作「ハナダイロ」が極めて完成度の高い作品を有機的に散りばめてあっただけに今作へのプレッシャーは創造できないくらい製作者にかかっていたのではないだろうか。いまさら元ちとせの歌唱力の凄さを強調するつもりはないが、作詞・作曲・編曲家にとっては夢のような素材だろう。さてこの「カッシーニ」は綺羅星のごとく実力プロデューサーが結集した。プロデュースは3曲が間宮工で菅野よう子、COIL、スキマスイッチ、羽毛田丈史、坂本龍一ら9名が結集している。しかしなんといっても上田現の遺作となった冒頭のタイトルチューン「カッシーニ」は強烈な存在感を放っている。
初期から詞を提供しているHUSSY_Rが4曲も参加してくれ、1作の捕作を手がける。「恵みの雨」の詞も見事である。シングルカットされた曲たちは見事なレベルの曲が目白押しである。前作「ハナダイロ」では「死んだ女の子」という渾身の終曲でエンディングを迎えたが今作では「空に咲く花」という極めて美しい広島へのレクイエムで締めくくっている。上田現へのオマージュの要素が強くデビューから元ちとせを聞いている人には考え深いものがあるのではないだろうか。責任を持ってこのアルバムを薦めます、是非聞いてください。なを限定版には昨年の12月の素晴らしいライブ映像が付いています。この映像だけでも価格以上の価値があります。
夏向き
(2008-07-16)
抜群に個性的でわざとらしさや嫌味も無く
同時代では屈指の素晴らしい歌い手だと思う。
星がマイナス一つなのは
ジャケットを見て和服や浴衣の方が似合うはずだっ!
ということではなく
これだけ豪華でバラエティーに富んだプロデューサー陣でも歌い手の方が勝っているというか
歌い手側が色々と取り入れるというよりは
元ちとせから新しいジャンルが生まれたらどんなにいいか、というような期待値だと思ってもらえれば。
上手く言えないが、ボサノバが生まれた時のような・・・
それだけの本物感がある声だ。
曲調は様々だが全体的に落ち着いた印象。
坂本龍一との曲(11.)が、共演した経験も生きたのか涼しげな空気感とスケールの大きさが両立した良い仕上がりかと思う。
心への恵みの雨。
(2008-07-16)
数々のプロデューサーを迎えてのアルバムとなり、
楽曲も様々な雰囲気を醸し出しています。
夏らしい激しいロックやテクノもいいですが、
時にはしっとりとした歌声と共に、夕暮れを迎えてみるのも
一興ではないでしょうか。