まさにCAN
(2008-05-09)
自分は過去2作をとても気に入っていますが、普段Hip Hopなど聴かないので、その音楽的なルーツに関しては分からずに愛聴していました。でも、今作はその音楽的な背景がとてもよく分かります。ジェフが70年代クラウトロックからの影響を語っているのは知っていましたが、まさかこれ程顕著に影響を感じるとは驚きです。
曲としては1.Silence, 3.Nylon Smile, 4.The Rip, 6.We Carry On, 8.Machine Gunですが、特に3、6、8にそれが顕著です。
特徴としては初期クラウトロックのカンの乾いたスネア音と単一コードのギター、ノイのハンマービート、クラスターの単調ノイズ音などでしょうか。
3.などはボーカルが男性であればカンの楽曲といってもよい程です。
また、全体としてはそれだけに終始せず、間にアコースティックな曲を挟んでくるのでバランスがとれていると思います。
個人的には、PILがメタルボックスで同じくクラウトロックの影響に言及していたものと近いものを感じます。ジェフとジョン・ライドンは同じ英国音楽オタクとして、似た感性があるのかも知れません。双方同じ音楽の影響の基、過去に類を見ない楽曲を作り上げました。
このレヴューを読んで気になった方はぜひカンの「Tago Mago」、ノイの1st、初期Clusterなどを聴いてみてください。感性が合えばとても気に入るはずです。
「正しい」のはどっちだ?
(2008-05-09)
絶対零度の漆黒を纏ったサウンド。祈りと怨嗟の狭間で慟哭を刻むような歌声。両者は共に極めて高濃度な「重み」で頭上から舞い降りてくるが、明らかに、満たされていない。つまり、これはポーティスヘッドの世界である。10年の不在をも飲み込む巨大な「闇」が、静かに、空間を侵食していく。通産3枚目となるオリジナル・アルバム。タイトルは『サード』。ポーティスヘッドは、ここで10年前の「続き」を始めようとしている。もう「ブリストル」も「トリップホップ」も関係ない。純粋な、中身だけの勝負である。
ポーティスヘッドの「闇」には一切の綻びがない。ひどく憂鬱で、圧倒的に暗い。そしてその息を呑むほどの完全性は、同時に世界の不完全性でもある。愛、メインストリーム、「政治的〜」「社会的〜」といった表層的かつ絶対的な権威の不安定さを拒否するかのように、自分たちも知らず知らずのうちにそれらに加担していることを認めながらも、それらの不完全性の中でポーティスヘッドは完全であろうとしている。90年代半ば、ブリットポップのお祭り騒ぎの脇道から『ダミー』を発表したという登場の時点でポーティスヘッドはすでに「裏」側の存在だったわけだが、10年越しの本作でその「裏」側を覆い尽くす「闇」の正当性がようやく明らかにされたような、少なくとも個人的にはそう思う。
思い切って身も蓋もないことを言うが、この10年の間に幾度となくアナウンスされた新作発表のニュースがどれも結局はオジャンになっているという彼らの完璧主義的な面を物語る事実から、本作が平凡なレベルの出来でおさまってしまう作品でないことはわかっていた。ただ、彼らの新しい作品が、評論家も、『ダミー』をリアルタイムで経験していない僕を含めた若い世代のロック・ファンからも熱烈な渇望を受け、懐かしさや切ない思いではなく純然たる「新作」として受け止められているということが、ポーティスヘッドの「正さ」を何よりも強く伝えている。まだ誰も、世界の「正さ」を認めてはいない。
油断禁物
(2008-05-05)
パソコンをしていたり、本を読みながら聞いていると「おいっ!」とばかりに
効果音が入ってきて、ついつい手を止めて聴き入ってしまう。油断禁物である。
この作品はとても暗い。真っ暗で不気味だ。たまに光が差すのだがそれは美しくも
一層不気味さを増す。しかしそこははとても魅力的で何かを求めるでなく、
何度も足を踏み入れてしまう。この世界観は唯一無二といった感じ。
私は当分この作品を聴き続けるだろう。
会心の一撃
(2008-05-03)
と言う言葉がよく似合う作品に仕上がっていると思います。
前作からかなりの月日が経っているので少し不安だったのですが、
そんな不安をかき消してくれる傑作です。
各メンバーともそれ相応に歳をとっているにも関わらず
どの曲も攻撃的(曲の内容が攻撃的と言う事ではなく)で大変聴き応えのあるものばかりです。
彼女等の作品を初めて聴く人にもおすすめできます。
ベスの声が少し力強くなったような気がするのは僕だけかな・・・?
普通
(2008-05-02)
ごくごく普通。
期待してみたものの、やはり。。。
dummyだけだな。あの圧倒的な世界観は唯一無二。
残念。というかdummyだけが奇跡だったのか。。。