ハーモニカもボーカルも良いよ
(2008-03-29)
30年以上前に歌詞カードを読みながら聞いていたアルバムです。今聞くと思っていたほど地味に聞こえません。バンド編成はシンプルですが、そのぶん20代終盤のすばらしいハーモニカソロが際立っています。シンプルなバンド編成なのに曲によって空気感を変える演奏になってます。声もすばらしいです。いきなりI(わたし)から始まる歌も多いのですが、それ以前、あるいはそれ以降の歌とは違って、歌ってるわたし=ディランという直接的な語りではない、いわゆる寓話が並んでいます。聖書に題材を得たといわれるようですが、その辺はわたしにはわかりません。でも、とてもディランはいきいきしていて、いいアルバムだと思います。
骨と皮だけのロックアルバム
(2005-03-20)
~ギターとベースとピアノ、ドラムというシンプルな構成のバンド。ただしギターとピアノはディラン自身が演奏しており、したがってスティールギターの入る2曲をのぞいてギターソロはないし、ピアノソロも聴けない。印象としてはモノクロのイメージ。しかしここにはすばらしい名曲を何曲か聴くことができる。ジミヘンのカバーで有名なAll Along The~~ Watchtowerをはじめ、I'll Be Your Baby Tonightもポピュラーな曲。個人的にはDear Landlordが私は好きだ。やせっぽちのバラッドを思わせる不穏な雰囲気の曲。アコースティックなのに、その底には力強いロックが流れている、かっこいい作品です。~
ディランの声
(2005-02-22)
地味なアルバム。この時期ディランはメインストリームから一歩下がった位置に自ら立ってる。カントリー色が濃いとか云われるが、そんな事は余り気にならない。全ては声だ。ディランの声は時代により様々に変化しているが、65年あたりを最高とする人が最もだろう。私もそう思っていた。しかしこのアルバムの中、名曲「見張り塔からずっと」をもってディランの最高の歌唱と評したい。ディランは詩人、だから歌詞が最も、、などと云っても私達は日本人だ。わからない。まして歌詞カード眺めながら聴くなんて、まるでダサイ。声は生物だ。必聴。
何枚買わすんや!
(2004-09-14)
と言うほどの勢いでディラン先生のCDがSACD,紙ジャケ仕様等と手を変え品を変えてリリースされるこの頃,それでも買ってしまうのがファンと言うものでしょうか。それも,買う直前には有難い事に興奮までしてしまうのですから救い用なしです。
オートバイ事故からの復帰作だった本アルバムですが,前作「ブロンド」からはがらりとサウンドを一新してファンを驚かせた。このアルバムはロック界へのカントリーの融合を促進した最初の動きの中にあった。これもディランの影響力だったと今にして思える話である。
派手さはないが,各曲は優れたものが多い。名曲「見張り塔」「聖オウガスティン」「哀れな移民」など、私の好きなものである。学生時代に楽譜集を買ってよく物まねに興じたものだった。
ところで,今回の紙ジャケで初めて世間の噂が理解できたのだが,確かにこのジャケ写真の木の上の方にビートルズらしき影が見えているのだ。これは40年前のCBSソニーのジャケットでも確認できなかったもので,少しらしい影を見て感激してしまった。これも名盤である。
決して派手ではないけれど
(2004-03-05)
前作「ブロンド・オン・ブロンド」までのディランは、アルバムを出すごとに、どんどん激しくなっていくような感じだった。事故による休養をはさんでリリースされたこのアルバムで、その激しい加速にはストップがかかる。
かといって、作品の出来が落ちたわけではない。フォーク・ロックの王道ともいうべきアレンジ、言葉とメロディの相互アプローチ、ディランが最もその魅力を発揮できるスタイルによって、彼にしては珍しく(?)完成形で発表されたアルバムだと言える。
有名なのは「見張り塔からずっと」だが、他にも「ある朝でかけると」「拝啓地主様」「ジョン・ウェズリー・ハーディング」など、派手ではないが本当にいい曲がたくさん入っている。解散したビートルズのソロ、ジョン・レノンとジョージ・ハリスンについては、このアルバムからの影響を多大に感じるのは僕だけだろうか?