パンクロッカー BOB DYLAN
(2005-11-10)
ボブディランについて何かものを言う時、つい知的な言い回しを考えてしまうのは、本当につまらない事だと思う。
ロックンロールについて話す時、そんな表現はいらん。
「アイツめっちゃ足細いやろ!そりゃロックやわ」とか「クラプトン!?ダサいスーツ着て、レオンかブリオに載りたいんやろか?あんなんロックちゃうわ〜」とかその程度でいいんだと思うの。
「ロックってそんなもんやろうけど、ことディランに関してはもうちょっとマジメに語ろうや」とか、そんなんいらん。
ピストルズと一緒でいい。
ディランはね、フォークロックとか言われるけど、そんなのまわりくどい言い方ね。
この人はパンクや。
ダサイ客には文句言うんやもん。ポーズじゃなくてね。
このころのディラン、イライラしながら走ってるんやろうな・・・
それを如実にあらわしてるのはライブ盤「ロイヤルアルバートホール」なんやけども、これはそのさい先になるアルバムやと思う。
初の電気導入。髪は爆発した。魂がアンプに乗っかった。
ライターは火花がガスに乗って炎になる。このアルバムはその火花。
ねじれ
(2005-10-04)
アコースティックを演ってもロックになってしまうスプリングスティーンやルー・リードと違い、ロックを演ってもフォークになってしまうのがボブ・ディラン御大とニール・ヤングのふたり。例えばニールの最もグランジに接近した「Weld」でもクレイジー・ホースの面々とハモってみたり、あるいはボブなら最もハードな歌唱の「偉大なる復活」でもエレクトリックと弾き語りで歌唱に差がなかったりする。そんな「ねじれ」が最初に登場した記念すべきアルバムが本作である。
みうらじゅんは、冒頭の「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」を聴いて、「これがロックだ!」という印象を受けたと語っているが、わたくしも全く同じ印象を受けた。しかし、後半弾き語りヴァージョンに移っても歌唱が変わらない。こちらがボブの本音なのかなあ、とも感じた。
また本作はDVD「ドント・ルック・バック」と一緒に購入することを強くお勧めしたい。あの歌詞を書いた紙をめくってゆくシーンがとても印象に残るはずだ。
長いボブ・ディランのキャリアの中でも、本作は不動の一位であろう。ロック史上、いや音楽史上不滅の傑作である。
夜明けの時代
(2005-05-17)
ディランのロック道への入り口と見なされるアルバムです。
アルバムの(旧)A面はバック・バンドが着いて如何にものロック・アレンジで突き進むのですが、私はこのアルバムが次作への連続性においてのポイントは実は(旧)B面に当たるアコースティック・サイドにあるように感じています。ここに収められた4曲は従来のディラン・フォークの匂いを残しながらも音楽自体に内包されたエネルギーのようなものは実に後のフォーク・ロックを予感させます。(エデンの門についてはちと外れるかもしれませんが)もしかしたら、この感覚はロックと言うよりもソウルやブルースに近いものかもしれないのですが、裸の声とシンプルな演奏には彼自身がロックしているものを感じるのです。
彼は、おそらくA面のサウンドでロックを意識させB面の流れの中で本筋はこれだと言いたかったのではないだろうか?
勿論、A面の名曲達にも敬意を表すものですが、B面があってこのアルバムの価値が最大になるように思えるものです。
イッツ・オール・オーバー・ナウ、ベイビー・ブルー
(2004-10-27)
若くしてボブ・ディランに出会ってしまった事により、他人から疎んじられたり、変人扱いされたような気がします。中学生の頃、友人とボブ・ディランについてよく議論してましたからね。
はじめてギターを弾いたのもボブ・ディランでした。
数ある名作の中でも、イッツ・オール・オーバー・ナウ、ベイビー・ブルーやラヴ・マイナス・ゼロ / ノー・リミットやミスター・タンブリン・マンが収録されてるこの作品が一番好きです。
時代が動いた
(2004-06-11)
この作品によってバーズがビートルズのメロディとディランの詩を融合させ、フォークロックを生んだ。このアルバムはとても偉大な一枚なのである。一曲目から言葉の韻をふみ、溢れ出す。サブタレニアンホームシックブルース。ジャックケルアックとチャックベリーのあわせ技。ドントルックバックというビデオに、今でいうプロモーションビデオのような映像が入っているので見てみてください。
そしてマギーズファームやラヴマイナスゼロなど全7曲のエレクトリックサウンドが収録されている。しかしこのアルバムは11曲収録(ボーナストラックなど付いてなければ)残念ながら残りの4曲は昔ながらのギターとハーモニカなのである。だがその内容は、ミスタータンブリンマンやイッツオールライトマなど名曲ばかりなのである。
ロックにラヴソング以外の意味を与えるきっかけになったアルバムを聞いてこの人がいなかったらと別の可能性を考えてみるのもいいのでは。