紙ジャケじゃないのに2800円ですか!?
(2008-09-12)
確かめないで注文した私も悪いが。
これまでのSHM-CDはすべて紙ジャケだったので、てっきりこれも、と思っていた。値段も同じ2800円だし。
しかし、予約した商品を店頭で受け取って、絶句した。…
去年あたりソニーから販売された、マイルスやなんかのハイ・ブリッド盤は、SACDに、ものによっては5.1CHマルチ・トラックまで収録されて、税込み2730円くらいだった。
それより高くて、この程度の音質UP!
しかも、ライナーはLP販売時のまんま、使い回しだし。(ただし、野口久光氏のライナーは歴史的価値があるので、それを判って敢えて再録しているのなら評価するが)
手抜き工事もいいところ!
今回のSHM-CDによるECM名盤コレクション・シリーズには手を出さないほうが無難です。
ユニバーサルの担当者は、もっとマニア心理を研究して、永久保存アイテムにふさわしいパッケージングを工夫して欲しいものだ。
音楽内容についてだが、同時録音のVOL.1の方がわずかながら良いように聞こえる。キース・ジャレットの「フェイシング・ユー」に比べると、楽曲の出来不出来の差がやや大きいかも。
ゲイリー・バートンとの1979年のライブを、はしょって1枚にまとめるなら、このピアノ・ソロこそ、短めの曲を1曲カットして、1枚にまとめるべきなのではないかな、アイヒャーさん??
※音楽だけなら4☆です。
時代を切り開いたチック・コリアの才能
(2007-10-02)
Vol.1と同時に録音されたアルバムなので、ひとつの作品としてみた方がよさそうだ。ここでもチックの才能はとどまるところを知らずオリジナルのほか、セロニアス・モンク、ウェイン・ショーターの曲も取り上げている。ピアノのタッチの強さ、硬質で美しいサウンドは他の追随を許さない。キース・ジャレットとの比較で言えば、チックの方がよりミニマルで本質的なサウンドを追究し、キースは何がしかのゆとりや柔らかさが感じられる。どちらが優れているというより、それは資質の違いであり、これらの幅の中で70年代のピアノは豊かに展開されたということも出来よう。いずれにしても時代を切り開くということの意味を大げさでなく実感させる見事なアルバムだといえよう。
切れる切れる銘刀のようなピアノ
(2004-06-26)
1971年4月21・22日オスロのBendiksenスタジオで録音。チック・コリアは1941年6月12日生まれだから30才になる直前に録音したことになる。アルバム・ジャケットの裏面のチックはとても若々しい。
30余年(もうこんな時間が経っているのだなぁ・・・)を経て、このアルバムの最初の曲、『NoonSong』を聴けば、この間のチックの偉大な仕事ぶりを飛ばしても余りある『ビューティフル』に溢れている。
彼の指は強く、速く、ピアノの上を動く。30才を前にこれからの自分の『仕事』を全て鳥瞰していたかのような演奏だ。vol.1もvol.2も同日の演奏で、プロデューサーは当然マンフレード・アイヒャー。どの演奏も溢れんばかりの『生命力』に満ちている。
徒手空拳。アコースティク・ピアノだけの真剣勝負。何も混ぜない。何も足さない。サムライのようなチックだ。切れる切れる銘刀のようなピアノ。無言で集中して聴きたい一枚だ。