絶好調期モーガンのすごさを伝える名盤
(2005-11-06)
モーガンの代表作としてあまりに有名なVOL.3は「クリフォードの思い出」だけでその価値を決定付けた名盤である。数ある「クリフォード・・」の中でも出色の名演であることに間違いない。クリフォード・ブラウンが憑依したというより丹精に誠実にクリフォードに対するリスペクトが感じられるモーガンのソロに好感が持てる。かつての同僚ベニー・ゴルソン、ジジ・グライスの参加も精神的バックボーンとなっているのかもしれない。アルバム全体はゴルソンのオリジナルと編曲で埋められ、ゴルソン・ミュージックによる3管編成のバランスの取れた演奏である。特にハサーンズ・ドリーム、ドミンゴは秀逸でアレンジとソロパートが見事に融合され発揮されている。中でもドミンゴでのモーガンのソロはスリルとバイタリティーに満ち、ポスト・ブラウンのⅠ番手として輝かしい前途を感じさせる。ジジ・グライスも健闘しており、派手目のモーガンに対して渋く決めている。50年代後半から60年初頭のモーガンは本当にすごい。
ステレオ音源があるのだが・・・
(2005-07-31)
マイケル・カスクーナのレーベル「モザイク」には、この録音のステレオ音源が収録されたボックスセットがある。勿論「キャンディ」もステレオ!当時ルディ・ヴァン・ゲルダーは、ステレオとモノラル2つのテープデッキで同時に録音していた。時々、ステレオテープデッキの調子が悪くなった時には、モノラルテイクを採用せざるを得ないという、不安定な録音機材だったのだが、このアルバムは完全なステレオ音源が存在するのである。東芝のこのシリーズの多くは、何故か、LP発売当時の音にこだわり、あえてモノラルのままCDにしている。勿論、ステレオ音源の情報量の多さは、モノラルの比ではない。故に、星1つ減点。東芝さん、安易すぎるリリースは、止めましょう。以前1568番の「HANK MOBLEY」をステレオでリリースした英断は、何処へ行ったのでしょうね。
このアルバムの評価=「アイ・リメンバー・クリフォード」の評価
(2004-12-03)
このアルバムは「アイ・リメンバー・クリフォード」を聴くため
のアルバムだと思います。
マキシシングルのつもりで買っても
いいのではないでしょうか。それでは余りに他の曲をないがしろ
にしすぎではと思われるでしょうが、そうではなく
「アイ・リメンバー・クリフォード」が飛びぬけすぎてるのです。
全曲ゴルソンの作編曲ですが「アイ・リメンバー・クリフォード」
がこのアルバムの中で一番、彼の作編曲がモーガンときっちり
合ってるように思います。
B・ゴルソンが結ぶブラウニーとモーガン
(2004-06-22)
ブラウニーは、とても頭が良かったらしい。そのブラウニー亡き後JAZZ界が白羽の矢を立てたのがリー・モーガン。ブルーノートとサヴォイの両方から同時期に初リーダーアルバムを出してしまった彼もやはり天才なのだろう。そして彼もまた人生をまっとう出来たとは言いがたい最後を迎えてしまうのも何かしら感じる部分が有る。
ブラウニーの親友でも有りモーガンとも旧知の仲だったベニー・ゴルソンがこのアルバムで音楽面での総監督をやっている。ブルーノートでの2度目の録音から彼のアルバムにアレンジャーとして参加しているがこのアルバムでは演奏にも参加している。
そして彼が作曲した亡き友に捧げる名曲「アイ・リメンバー・クリフォード」もここでのリー・モーガンの名演奏が初演だと言うことも考えると、こちらの勝手だろうが何がしか感慨深いものを感じてしまう。
勿論リー・モーガンの事を良く知っているベニー・ゴルソンに全体を任されたアルバムなのだからどの曲も素晴らしいできばえだ。