クレンペラーならではのモーツァルト
(2007-11-10)
29番は巨匠お得意のレパートリー。ゆったりとしたテンポの落ち着いた趣だ。かつて宇野功芳氏が、ベームの29番は「バッハ的」、クレンペラーのは「ベートーヴェン的」と評していた。確かにクレンペラーの方は重厚・構築的でベートーヴェンを思わせるところもある。31番も同様だが、こちらはもう少し華やかさが欲しいところ。36番も骨組みは同じだがテンポがかなり速く、しかもドライな表情なので切り詰めたような音楽になっている。
クレンペラーの極上の音楽
(2007-06-16)
クレンペラーのモーツァルトは素晴らしい。この3曲も最高の出来栄えだ。
29番はゆったりとしたテンポで優美に歌う演奏。
第一楽章ののんびりとしていながらもリズムをしっかり刻む流れ、終楽章のホルンの強奏など、聴きどころ満点だ。
31番もややゆったりとしたテンポで堂々と歩む演奏。
第一楽章の重厚で華やかな雰囲気、第三楽章の軽快ながらも堂々とした独特な歩みなど、
スタンダードな演奏とは一味違ったモーツァルトである。
36番は速いテンポでグイグイ引っ張っていくような演奏。特に第一楽章の主部は猛烈だ。
他の楽章も速いテンポで淡々と流れるが、終楽章の躍動感や軽快なスピード感は別格の味わい深さである。