温泉につかっているような気持ちよさ
(2007-02-07)
「ジャズで、よく、『スウィングする』って言いますよね。あれってどういうことですか?」
と初心者の方に訊かれたら、「まずこれを聴きなさい」とお勧めしたい一枚です。
ビッグバンドではなく、小編成のバンドによる演奏ですが、逆にベイシー・バンドのエッセンスともいえる演奏になっています。
ベースとドラムスに加えて、ずーっと4ビートを刻みつづけるフレディ・グリーンのギター。
音数は少ないのに、まさにここしかないという絶妙のタイミングで入ってくるベイシー御大のピアノ。そう、この「ノリ」こそがスウィングなのです。
聴いているうちに、ちょつとぬるめの温泉につかって鼻歌をうたっているような得も言われぬ気持ちよさが押し寄せてきます。
疲れた一日の終わりには、このアルバムをかけて、ビールでもウイスキーでもお気に入りの飲み物を手にソファーに座りましょう。
「生きることは健康に悪い」と書いたのは詩人の故鮎川信夫でしたが、こういうごきげんな音楽があるから、私たちは何とか生きていけるのです。
リラックスして・・・
(2004-03-01)
1962年、C.ベイシー御大がF.グリーンなど気心の知れた少数のメンバーと録音した作品。1960年代のインパルスというとコルトレーンのイメージが強いレーベルですが、こんなのもやってるんですね。時代の先端を行く作品、革新的な作品というのではないけれど、実はこうしたリラックスした作品こそが一生聴ける座右の名盤になるような気がします。とにかく古びた、それでいて飽きない味のある一枚。