凍てつく鼓動。Down Trainを聴いて震えろ!
(2007-12-13)
他のこだま和文CDで、ダブってお気楽な気分になるなんてなレビューを見て、頭を抱えてしまった。まあでも「クワイエットレゲエ」はリラックスしてたかな?ああどうでもいい。このアルバムはこだま和文率いた'80の伝説的バンドMUTE BEAT絶頂期のアルバム。暗くて重くてセンチメンタル、しかし不思議な爽快感とカタルシスがある。ジャンルは違うけど中期YMO(BGM〜テクノデリック)、オウテカ(キアスティックスライドくらいかな)あたりが好きな奴は聴いてみるといいかもと思う。レゲエもいろいろあるけれど、いわゆるレゲエだと思って手を出すと火傷、いや凍傷します。あのジャケットは伊達じゃない。
通常盤からの転載:聴け!
(2002-11-21)
日本の音楽家による極めて優れた作品の中には「マニアのための珍品」の様な扱いをされてしまっているものが少なくないように思える。一度そうなると、評論などを目にすればするほど一般のリスナーにとっては敷居が高くなるものなのかもしれない。しかし、誰が何と言おうと良いものは良い。MUTE BEATの作品は全て素晴らしく、インストロメンタルのダブ、レゲエにおける一つの完成形と言っても過言ではないであろう。若いリスナーに分かり易く説明するなら、「今日本で活躍しているラップ・ミュージシャン達のボーカルを取り去り、音楽性を極限にまで高めたようなもの」なのである。これを聴いてしまうと、ノリの合っていない日本語による高いとは言えない音楽性しかない日本のラップなどアホらしくて聴いていられなくなるであろう。「FLOWER」「LOVERS ROCK」「MARCH」が彼らの残した正規の作品であり、しばらくしてから「LIVE」が発掘されるような形でリリースされたと記憶している。正規の作品は全て「買って絶対損はしない」と言い切れるが、その中でも「LOVERS ROCK」が最も完成度が高いように感じられる。従って、一枚目としては「LOVERS ROCKを聴くべし」と言いたい。
ジャンルや表現スタイルは異なるが、近藤等則、早川義夫、そしてMUTE BEATの小玉和文といった連中の本物の才能、本物の狂気は、「自己表現」などという生易しいものではなく、嫌が応でも内側から溢れ出し塞き止めることの不可能なものであろう。
「LOVERS ROCK」を初めて聴く時、それは単なるBGMのように感じられるかもしれない。しかし「退屈でも凡庸でもない。何かが違う」と感じ再び聴きたくなるはずだ。それを繰り返しているうちにじわりじわりと音楽の持つ凄みと中身の濃さが感じ取れるようになるであろう。以上