ジムコジャパン
ジャケットに騙されてはいけない (2008-02-04) おどろおどろしいタイトルとジャケットとは全く違う、甘くて、愛の溢れるアルバムである。 カーティス・メイフィールドはゴスペルシンガーだった祖母の影響で、教会でその才能を発揮するようになり、やがて10代半ばからR&Bというショウビジネスの世界に入る。 ジ・インプレッションズでヒット曲を連発させながらも、常に同胞へのメッセージを送り続けてきた人である。 70年代初頭にソロに転じてからも社会的なメッセージを発するニューソウルの旗手であった。 この『SWEET EXORCIST』というアルバムには4『POWER TO THE PIOPLE』のような強烈なメッセージ・ソングもあるが、曲調はファーストのような激しいタッチではなく非常に穏やかなものである。 このアルバム全体に流れているのはカーティスの『愛』である。 2『SWEET EXSRCISUT』とは愛する女性を悪魔払いにたとえた愛の歌である。 5『KUNG FU』はゲットー生まれの少年に対する深い愛に満ちた歌だ。 極めつけは6『SUFFER』である。 カーティスのバラードというのはどうしてこんなにも甘く、そして心にしみこんでくるのだろう。 私は、カーティスのファルセット気味の、あの甘いヴォーカル、そして心をふわわわにさせてくれる独特のワウワウ・ギターを心から愛する。 このアルバムには決定的なキラー・チューンはない。 しかし、全体をつつむカーティスの愛に触れたくてこのアルバムを取り出す。 私にとって、いつも昂ぶった心を静めてくれる欠かすことの出来ないアイテムである。 ジャケットに騙されてはならない。