ヘレンの異色盤。
(2005-07-30)
この作品はヘレン・メリルの4度目の来日の時に録音された企画盤。
1967年3月26,31日 東京録音
アレンジは前田憲男と渡辺貞夫がわけあっている。
40前の女盛りのヘレンが唄うボサノバの名曲を聞きたかったのも事実だが、一番の理由は日本語で唄う「夢は夜開く」と「信じていたい」を聴きたかったからと正直に告白しておこう。
たぶん日本語をあまりわからなかったであろうヘレンが日本人以上にその当時の日本文化の断片を当時の流行歌という形で鮮やかに描写して見せたことにやはり只者ではないことを感じる。
ボサノバもポップスの名曲も先程の歌謡曲も統一したカラーで唄われているのもこのアルバムを評価できる点。
ブラジルでいうところの「サウダ-ジ感覚」が全編にわたり醸しだされている。
アメリカ人であるヘレンが日本、ブラジルという異文化を巧みに消化し、自己を表現した裏名盤ではないかと思う。
東京のため息。。
(2005-04-21)
これはですね、絶対オススメの嬉し恥ずかしの素敵なサウンド。ヘレンがボサノヴァを、なんと渡辺貞夫さんのクインテット、そしてストリングスをバックに歌う。録音は1967年。これがかなりイケテます。すんばらしいです。彼女の物憂な"イパネマの娘"、"いそしぎ"なんて良いんですよね。彼女は日本がお好きなんですよね。これを聴くとニューヨークやボサノヴァのブラジルの雰囲気とかという感じじゃなくて、なんとなく有楽町とか銀座の夜の雰囲気が漂っています。いいんだなこれが。彼女は実は、東京のため息だったんですね。なんとなく東宝のゴジラ映画を観た帰りにクラブに立ち寄ったら、彼女が歌っていて、ああ酒がうまいなという気分。(???)夢は夜ひらくと。たしかにですね。ジャケットの裏の彼女の素敵に昔風のキュートな写真等、気分は完全にノスタルジア。
日本語の2曲がアヤシい魅力!
(2002-07-30)
日本贔屓というヘレン・メリルが60年代に東京で録音したアルバム。若き日の渡辺貞夫がアルトサックスとフルートで爽やかな演奏を聴かしてくれている。
メリル本人の歌は、本作では彼女の標準的なグレードだが、2曲だけ日本語の歌が収められており、これらがヒジョ~に怪しい雰囲気を醸し出していて、これらを聴くだけでも、好きずきはあろうが、元を取った気分になれる。
60年代と言うジダイを感じさせるジャケ写と音作り。なかなかお奨め。