フュージョンを飛び越えるバンドはWRとPMGだけではなかった
(2006-11-23)
オリジナルは1976年発表。今までパット・メセニー・グループとウェザー・リポート以外のフュージョンバンドはR&Bやブルースとジャズのいいトコ取りしたダサめの消費音楽だという先入観が個人的にあり、本作も敬遠してきたのだが、そんなことは全くなく、むしろ腰が据わった骨太なリズム隊に涼しげなエレピが乗ったすさまじい完成度の高さに驚いた。誤解して申し訳ないとアルバムに謝りたくなったくらいである。
力強いドラムがかっこいい(1)、はつらつとしたブラスのようなコーラスが映える(2)、ファンキーなジャムの(7)とブラックミュージックのノリが前面に出てはいるが、R&Bやファンク独特の粘っこさやしつこい甘さは全然なく、健康的な爽やかさを聴き手に与える。男性ばかりのバンドだが、聴いてまず思い浮かべるイメージは骨っぽいセルジオ・メンデス&ブラジル’66〜77。PMGやWRとは違い、ジャズ好きなアメリカ人の視点が固定されたうえで紳士的な態度で中南米音楽を吸収しており、演奏、アレンジ面ともに非常に上品で上質。そりゃヒットしたはずだ…。
あとでメンバーを見た。ピアノはジョー・サンプル、ギターはラリー・カールトン(!)…。このメンバーならこれくらいできて当然という面子にいまさら驚く。ベースのロバート・ポップウェルも初めて聴いたが、黒っぽさと上品さが両立された高い表現力で良かった。
クルセイダーズ黄金時代の傑作
(2003-02-27)
このアルバムで、初のレギュラーベーシスト ロバート ポップウェルが加入し、ラリー カールトンがすでにレギュラーだったので、最初で最後のフルメンバーによるクルセイダーズで、本当に充実したアルバムです。また、前作チェイン リアクションよりも一曲あたりが長めになり、ソロも長くなったのが特徴です。一曲目の「Spiral」にしてからがソロの応酬で、新加入のポップウェルまでベースソロを聴かせてくれます。なお、僕はポップウェルがこの世で一番好きなベーシストで、全てはここから始まりました。毎日未聴のポップウェル参加作がないか、ネット検索してます(仕事中なのに会社のパソコン使ってやってます(笑))。いずれにせよ、コーラスが入ったりとか、新たな魅力を加えており、彼等の黄金時代の傑作です。駄曲がありません(もっともこの頃のクルセイダーズはどれも皆良い)。このときのメンバーでのライヴを日本でやってくれたら死んでも見に行きます。