緊張感ただよう傑作
(2007-11-02)
英国フォークの名バンド、ペンタングルの1st。1968作
バート・ヤンシュとジョン・レンボーンという二人による見事なアコースティックギターと、
歌姫ジャッキー・マクシーの美しき歌声が重なり、時代を考えればとても質の高いサウンドだ。
ブラシを使ったドラムにウッドベースを含むアンサンブルはジャズ的な色合いもありつつ、
曲によってはトラッド/古楽的なミステリアスな雰囲気も聴かせる。
決して派手ではないが、適度な緊張感を漂わせた演奏には
プロのミュージシャンとしての誇りと音楽に対する真摯な姿勢が感じ取れる。
3rd以降、聴きやすいフォークサウンドに変化とてゆくが、通好みのリスナーにとっては
この1stこそが最高の名盤だと言われるのもうなずける。
ペンタングル、1968年発表のファースト。
(2005-04-30)
バート・ヤンシュとジョン・レンボーンによる緻密なギターアンサンブルをダニー・トンプソンとテリー・コックスというジャズ畑のリズム隊が支え、ジャッキー・マクシーのクールで透明感のある歌声が漂う・・・それぞれの楽器や歌声が緊密に絡み合い、不思議な間合いと何とも言えない緊張感がアルバム全編を貫いている。
ブリティッシュ・フォークの文脈で語られることの多いアルバムではあるが、私の知る限り、これに似たアルバムはフォークでもその他のジャンルでも出会ったことがない。(強いて言えば、ラルフ・タウナーのソリスティスなど、ECMの録音に近い感覚ものがあるかもしれないが・・・。)まさにワン・アンド・オンリーなアルバムなのだ。
このアルバム以降、ペンタングル自身がこのファーストで持っていた、聞き手を突き放すかのような音の孤高性や独特な緊張感を徐々に失っていき、親和的な音楽に変化していく。もちろん、それはそれで良いものであるし、3rd.「バスケット・オブ・ライト」や4th.「クルーエル・シスター」での達成は素晴らしいものであるが、ペンタングルの音楽の持っている可能性が凝縮されているこの1st.が私にとってのベストだ。
2001年の英キャッスルによるリマスターで、音が格段に良くなった。また、ボーナストラックはこのアルバムに関しては蛇足であるが、以前からのファンにとってみれば興味深い聞き物になるだろう。