R.T.Fの最高傑作
(2008-08-10)
76年発表の6作目。ポリドールからCBSに移籍してり第一弾にあたる作品であり、チック・コリア(k)、スタンリー・クラーク(b)、レニー・ホワイト(dr)、アル・ディメオラ(g) という4人のみの演奏による最期の作品となった。詩人ネヴィル・ポッターの書いた詩を題材にしたコンセプト・アルバムになっており、一般に彼らの代表作と呼ばれている作品である。
1.は変拍子を駆使したエレピによるシャープなシーケンス・フレーズが印象的な曲。はっきり言ってこのエレピのフレーズだけでも聞き物だが、楽曲そのものや構成、演奏を含めて彼らの作品の中でも群を抜く素晴しさを誇っている。クールだが凄まじい演奏は相変わらずである。この時期の彼らの充実ぶりは想像を絶したものであったのだろう。2.はどっしりとした低音を聞かせるファンクっぽい曲。この低音はちょっとクセになるかもしれない。チックのピアノはどこまでもクールだが、その美しさは表現しうる言葉が見つからないほどだ。3.はアコギとピアノがフューチャーされた幻想的で美しい曲。彼らの代表曲の一つであり、いわゆるフュージョンのイメージにかなり近い曲だと思う。メロディアスなベース・ソロも聴きどころ。4.は一転してリラックスした雰囲気のロックっぽいフュージョン・ナンバー。シンセとマリンバのユニゾンがどことなくザッパを、そして凄まじいギターが、アラン・ホールスワーズを思い浮かばせる。5.はカンタベリー系に直結したであろう・・・のジャズ・ロック曲。全てが聴きどころと言っても良い変化に富んだ構成が魅力だ。ここまで魅力的なフレーズを次から次へと繰り出す曲を私はほとんど聞いたことがない。
とにかくマシンのように正確で美しいメロディ/フレーズが満載。聞いているとシャキっとする。
無碍な世界観
(2008-08-08)
今年、まさかまさかの再々結成をしたReturn to Forever。あまりの懐かしさに引っ張り出し
て聞いちゃいましたよ。いやぁ〜いいね!!
本当に久しぶりに聞いたんだけど1曲目「Medieval Overture」のクリアなイントロ聞いた瞬間
一気に脳裏の奥底にあった物語が甦ったねぇ。あとは心地よく身を任せて、脳はドライヴしま
くりでした。この1曲目が一番好きだったんだよな〜・・・と何とも懐かしく感慨に耽りまし
た。
それにしても今聞いてもビックリ仰天のサウンドだ。フージョン、プログレなんなのか?
ジャンル分けはどうでもいいが凄い。チック・コリアの多彩なキーボードワークに、拍手する
しかないアル・ディ・メオラの弾きっぷり、レニー・ホワイトの正確で、スマートかつスピー
ディーなドラミングに、まさに自由自在、変幻自在のスタンリー・クラークのベースプレイと
最高すぎるね。これ以上ないメンバーだ。個々のソロ作品を聞いても、まさに地下水脈でつな
がってるようなフィーリングがこの四人にあったような気がするね(スタンリー・クラークは
少しタイプが違うが)。個人的にはレニー・ホワイトなんかが作るセンスが一番好きなんだが
まさにここでは四人の天才的センスのぶつかりあいが素晴らしい世界観を創りあげてる。
一番それがよく顕れてるのはタイトル・トラックの[3]だろう。まさにやれる事を全部やりつくしたかの如く、個々人が持ってる技量を全部最高の形で詰め込んだ贅沢な1曲だ。
アルバムのコンセプトに則って、その他の曲も皆ドラマチックで全然飽きがこないね。
昔ファンだった人も、これから聞いてみようと思う人にもお奨めな一枚ですよ!
ジャケットを眺めながら聞いて物語に入ろう!!
これぞプログレ!
(2007-08-25)
あの「カモメのアルバム」のチック・コリアはどこへやら(笑)レコード店へ行けば本作はジャズコーナーに置いてあるが、内容は完全にプログレッシブロックで、ギターのアル・ディメオラやベースのスタンリー・クラークといったスター選手を迎えて超絶技巧大会が展開されている。
中世をテーマにしたということで、『道化と暴君の決闘』といった「いかにも」な曲名や大げさ過ぎるアレンジには笑ってしまうが、それでもやっぱり、緊張感溢れるロックサウンドがカッコイイ!特にタイトル曲『浪漫の騎士』は、アコースティックでプログレを演るという驚異的なナンバー。
プログレ好きや超絶技巧好きの人は必聴モノのアルバム。それでもって、「面白い音楽を聴きたい」という方にも、ぜひ勧めたい。
出た当時は非常に評価が低かった
(2007-02-17)
ノー・ミステリーなどの評価が高かったせいか? このアルバムが出た当時は不当に評価が低かったと記憶している。
ヒュージョンでウルトラ・スーパー・テクニックで・・・となるとどうしても無機質な感じが強くなりますが、このアルバムはそんなことありません。目を閉じて聴くと中世の世界が想像されて、いつのまにかその時代にトリップしたような感覚になります。
かえってノー・ミステリーなどの方が無機質なイメージが強く感じられます。このアルバムを発表した当時は、チック・コリア以外のメンバーもそれぞれソロを発表し巣立ちに時期でした。
もう1枚くらいアルバムをだしてくれれば・・・と思うのは私だけではないでしょう。
笑いが止まらないくらいの超絶技巧
(2006-06-30)
電気楽器〜ロックアプローチ期のRTFの最後を飾る名盤。
全ての楽器にカッティングを施したようなサウンドに超絶なリズムが冴えまくる逸品。最初はお行儀良く弾いているのだが途中からのってくると急にハイテンションな展開になるチック・コリアのお祭り体質が良く表れていて、聴いているほうも「きっと演奏してて楽しいんだろうな」というのが伝わってくる。曲自体もプログレのようでロックとは一線を画したハードな変拍子超多用のサーカスのごとき内容。理由や理屈なしにうまい、上手、技巧的という言葉が誰の口からもまず出るであろう内容。また、チック以外のメンバーの曲も後の各々の活動内容を予見した才気走った出来になっている。それでいてトータル性がある。フュージョンは不毛だ何だと言われるが、フュー嫌いの方もこれだけ出来が高かったら評価しないわけにはいかないんじゃなかろうかと。