異なる二つのテイク
(2008-03-07)
今手元にある2枚のアナログ盤は当時話題になったダイレクト・カッティング盤である。
この2枚はジャケットは同じだが別テイクで全く違う演奏が楽しめる。
アナログ盤はそれぞれVIDC-1とVIDC101という番号がふられている。
CDはVIDC-1と同じ内容のようだ。
当時も今も出だしの1曲目の覚えやすいメロディーが印象的で大好きなのだが
このテイクを聞き比べるとCDになった方はややテンポが遅くもったりしている。
リトナーのギターソロの出だしは
CDの方はB.B.キングばりのブラッシング・ミュートで入るのだが
別テイクのVIDC101の方はトリルで入る。
しかもギターの音色もまるで違ってて
CDの方はオーバー・ドライブの歪んだ音だが
別テイクはクリーン〜クランチ・トーンでクリ-ミーな音色である。(フルアコ?)
個人的にはその後のサックスのソロも含めて別テイクVIDC101のテイクの方が
よりスリリングで好みである。
テンポも別テイク盤の方がちょっと早めで
今聴くとこちらの方が丁度良い速さのように思える。
と言う事で星4つです。
是非とも別テイクもCD化して欲しいものである。
こんな良い演奏を多くの人が聴けないなんて不幸です。
JVCが育てたフュージョン・スター!
(2007-02-21)
日本のJVCの企画によるリー・りトナーのアルバムです。既にリー・りトナーはデイブ・グルーシン・プロデュースで数枚のアルバムをリリースしていましたが、フュージョン黎明期でもあり本国での人気はそれほどでもなかったようです。当時JVCはフュージョンの可能性に目をつけ、スター探しをしていた時にリー・りトナーを見出したようです。企画アルバムの製作、日本でコンサートの開催と、積極的なプロモーション活動を展開しました。当時リー・りトナーは本国アメリカのライブ・ハウス、ボトム・ラインのライブで大人気と言われていましたが、コンサート・ホールでの演奏は初めてだったようです。その後、日本での人気が本国に逆輸入されて、ラリー・カールトンと共にフュージョン・ギタリストとしての地位を築いて行きます。その後の活躍はご存知の通りです。今では我が国の歌手ANRIの夫でもあります。
本アルバムについては、ハンコックの隠れた名曲「ジェントル・ソウツ」が演奏され、アルバム名、バンド名にもなっているのが気に入っていますが、ダイレクト・カッティングというのがあまり好きになれません。オーディオ・マニアとジャズのライブ至上主義者の両方を満足させるというものですが、これに限らず、ダイレクト・カッティングでの演奏と言うのは緊張感はあるのですが、それはインター・プレイの緊張感ではなく、単に失敗を恐れて緊張しているとしか思えません。もっとのびのび演奏してほしいです。
残念なのは
(2006-01-23)
このアルバムに関しては、アナログの場合テイク1とテイク2の2枚が発売されていた事。
ダイレクトカッティングのため、出来の良い方が3万枚発売されたのですが、あまりの売れ行き好評のため急遽テイク2が発売されました。
CDと言う画一的発売のため、テイク2が発売される可能性はあるのか?
演奏のタッチがかなり違うため、出来ればテイク2も発売して欲しい。
星5は、どっちにしてもこの演奏は良いからです。
当たり前の事ですが。
もう一つのジェトルソウツ
(2006-01-02)
このCDを購入して驚いたのは、アナログ盤で聞いていた音源とは全く違う事。ライナーノーツによるとダイレクトディスクと一緒に録音していたアナログテープをデジタルマスタリングしたとのこと。アナログ盤を期待して聞いたところ、ライブ感が荒々しくしている全く別のテイクでありました。もちろん、ギターソロ等は全然違います。
アナログ盤を懐かしんで購入すると、ある意味がっかりしますが、別テイクであり、素晴らしいライブ感(ある意味、リトナーはインプロバイズも譜面に書いていた噂あり。)が楽しめ、これをダイレクトディスクで演奏していたかと思うと、改めて彼らの凄さが解ります。是非お勧めです。
「クロスオーバー」黄金期!
(2002-11-27)
懐かしのダイレクトカッティング盤である。本作のハイライトは,高速ユニゾンを決めまくる"Captain Fingers"に他ならない。ダイレクトカッティングは取り直し,編集がきかない録音方式であるが,失敗の許されないプレッシャーの中でのメンバーの優れたテクニックはまさに驚異的。また,Dave Grusinの隠れた名曲"Chanson"(Art FarmerのCTI盤,Crawl Space所収)等の選曲もうれしいところ。Fusion Musicがクロスオーバーと言われていた頃の遺産である。