澄んだ歌唱が光る心温まるアルバム
(2008-10-30)
B.Dylanの曲を中心にしたライブ盤。前半のエレクトロニック版、後半のアコースティック版と別れているが、基本的にはアコースティックな澄んだボーカルが持ち味だろう。
「Blowin' In The Wind」、「I Shall Be Released」、「Forever Young」等のB.Dylanの代表曲もJ.バエズの手に掛かるとメロディアスな曲に変身してしまう。音域が広く、特に高いキーを伸びやかに歌える点が素晴らしい。特に私の場合、「Forever Young」の曲の素晴らしさはJ.バエズのしなやかな歌唱で知ったと言って良い。真摯な歌詞との組み合わせで出色の出来。「Amazing Grace」のようなスタンダード・ナンバーも同様に聴かせる。
J.バエズの透明感溢れる歌唱と秘めた情熱が堪能出来る佳作。
70年代のDylanの曲のカバーをライブで聴ける
(2006-04-30)
BaezがLiveで70年代のDylanの曲をカバーしている本作は安価で入手しやすく(2006年5月1日現在)、お得な1枚です。Lily, Rosemary and The Jack of Heartsが素晴しい。
古きよきアメリカ60年代発のフォーク/カントリー女性歌手
(2003-07-08)
まず断っておくと、日本盤にしては非常に値段がおさえられているのはいいのですが、でも、日本語訳も解説もついておらず、ついているのは歌詞だけです。
次に、収録曲は、すべてライヴ・ヴァージョン。1~10はエレクトリック、11~15はアコースティックとはいうものの、それほどちがいはありません。聴衆との一体感がすばらしいです。
そして、かいつまんでレビューすると、2は、日本では白鳥英美子が歌って有名になったトラディショナル・ソング。バエズ流に詞と曲を差し挟んでいます。4のトラディショナル・ソングとともに、魂で歌うゴスペルという感じ。バエズ自身が詞曲を、あるいは詞のみを書いた曲は、8、14、15。8では、それまでに屈託のない歌声が続いたのに対し、哀愁を漂わせています。バエズは、先輩歌手としてボブ・ディランの才能に眼をつけ、デビュー当時の彼をバックアップし、その後何度も共演したことで有名です。ここでも、6,7、9、12、13とディランの曲をカヴァーしています。6、12は、哀愁の漂うディランのオリジナルとはちがって、ただただ聖なる祈りと化しています。
バエズの澄んだ声質、抑揚のある歌唱力、力強い歌唱法はそれぞれ、われわれが抱く“アメリカのすぐれたカントリー女性歌手、あるいはフォーク歌手”のイメージ通りです。バエズのあと、カントリー出身のカレン・カーペンター、オリビア・ニュートン・ジョン、フェイス・ヒルといった系譜が存在していると思います。しかし、バエズの場合、PV・テレビで活躍するポップ・スターではなく、自分でも弾き語りとそこそこのソングライティングができ、さらにウッドストックにも参加したライヴ・パフォーマーです。バエズはあくまで古きよき60年代の人として現在も活躍していると言えるでしょう。