気楽に聴けるポップの秀作
(2006-09-07)
前作"Journey Through the Secret Life of Plants"がセールス的に失敗した事で、Stevie Wonderは起死回生の為かすぐに次のアルバムの制作に取組み、僅か1年余りで今作"Hotter Than July"を創り上げた。
このアルバムは前作の失敗を見直してか、非常に市場向けのポップス色の強い作品だ。
そして、このアルバムを境にStevie Wonderの制作する作品も若干変化はする。実験的でコンセプチュアルだったこれまでの作品に対し、80年以降は洗練された完成度の高いポップスミュージックがメインとになる。これは80年代の音楽業界と音楽市場の意向が大いに関わっているかのように感じるが、制作の規模が縮小し市場をメインに置いた大衆音楽の時代となっていった事が大きな理由だろう。それによって、Stevieの音楽も若干70年代の頃に比べ物足りない感触がするのは否めない。
この"Hotter Than July"だが、アルバムの持つ全体的な勢いのようなものはなんとなく縮小された感じはあるけれど、優れた楽曲が揃った作品であると思う。
底抜けに明るくポップな"Did I Hear You Say You Love Me"や"Happy Birthday"。レゲエサウンドを上手く取り入れた"Master Blaster"。現在でもクラブなんかで人気の"All I Do"。Stevieを代表する美しいバラードナンバー"Lately"。80年代のStevieを代表する素晴らしい作品が多い。
リズミカルな曲が多いのに加えて、曲と曲の間の空白が短い所為か、テンポ良くアルバムが進行していきストレス無くすんなりとアルバム1枚を聴く事が出来る。その為か、僕の中では気軽に音楽を楽しみたい時なんかに重宝している作品だ。
1曲目と2曲目の間が最高!
(2006-08-24)
"KEY OF LIFE"から2作目にあたる当アルバムはヒットした割にはあまり評価されていません。毎回"KEY OF LIFE"みたいなものを期待するのは無理でしょう。直前の大コケしたアルバム"SECRET LIFE OF PLANTS"だってそんなに悪くありませんでした。若干、前作を意識しすぎていた感はありますが。
そんなことより、当アルバムの聴き所は1曲目が終わって、2曲目が始まる部分です。単に曲順がいいというのではなく、一曲目が終わって、一瞬の沈黙の後、次の曲が始まる部分がすごくいいです。なぜだかわからないのですが、ここだけで感動してしまいます。50分前後で完結して固有の世界を構築していたLP・レコード芸術の可能性を感じさせてくれます。CDになると収録時間が長くなり、こういうことを感じることはなくなりました。
最新型のスティービー
(2005-09-02)
最新型のスティービー-実際、彼との出会いは同じベストヒット世代の誰もが同じように"Parttime Lover"や"We Are The World"でドレッドヘアーをなびかせながら歌う彼の姿だったはずだが、記憶と言うものは何やら不思議なもので、僕の知っている彼は、そんな姿から既に"Talking Book"や"Uptight"でハーモニカを抱えているような、本当は随分昔の彼の姿の方がリアルに上書きされてしまっている-僕にとって、1980年の少し違和感のある彼は(そうそれはSWの前期3部作と後期3部作にあるようなものかもしれない)、実質映像で触れているワリに、音楽的には80年代の彼がすっぽり抜けていることもあって、逆に新しい。
good!
(2005-07-10)
意外と一般大衆の中では認知度の少ない作品ではないでしょうか?ところがふたを開けてみると、、、実にいいのです。スティービーの長いキャリアの中でもベストクラスのほうだと思います。タイトル通り夏向けの作品であることに間違いはありません。
第2幕の開催
(2005-06-13)
ジャケット見るからにレゲエに影響を受けてます。
「キャンドルにともした恋」はどこかスティーリー・ダンの曲を髣髴とさせてしまう。しかし、これまた、名曲のバラードを思いっきりソウルする。
「ロケット・ラヴ」は歌謡曲のような哀愁の漂う、妖しい夜が似合いそう。
全体的に秀作だと思うのだが、前5作に比べると評価が低い。私は比較をせず純粋に気に入っている。音楽自体は勝負ではない。名盤に数えていいかと思う。