元祖インダストリアル
(2005-12-30)
もう誰でもが知っている事と思うが、
とにかく彼らは何でも楽器にしてしまう。工事現場のガラクタから電気ドリル、チェーンソー、メガホン、トイ・ピアノ、皮膚を叩く音、足踏みの音、水の音、そしてもちろんギターやベース、などなど。
しかし、無機質なインダストリアル・ノイズの洪水の中に、妙な人間臭さを感じるのも、ノイバウテンの特色だろう。
それは、人間臭さをもっと突き詰めて、「動物臭さ」とでも言うべきか?
彼らの音に、妙な安らぎを感じるのだ。
これが、後に出現した他の似寄りのバンドの追従を許さない所以でもあるのだろう。
今やノイバウテンの影響を直接的、間接的に「受けなかった」アーティストを探すほうが難しいかも知れない。
デビュー当時のインパクトといったら、凄まじい物があった。
「こんなんアリかよっ!?」「でもすげえ…」
ブリクサ・バーゲルドのヴォーカルは、声を通り越して、何かを引き裂く様な凄まじいノイズの嵐。
バックではガラクタを叩きまくり、壊しまくり、リズムを構築する。
音楽って、何でもやっていいんだな、何でもアリなんだな…、って思いました。
これは彼らの代表作の一つだそうですね。
ドイツ人及びゲルマン民族は、善きにつけ悪きにつけ、いつの世でも革新的な民族だと思います。
その一つの例が、ここにある。
ドイツの新しい波
(2005-09-03)
German New Waveの一派として登場し、保守姿勢のかけらすらも見せない作風を見せつけた、
Einsturzende Neubautenの1st Album。
Neubautenは結成当初はほとんどミュージシャンと言えるほどの演奏技術、
知識を持ってはいなかったらしく、結成すらも突発的なものだったらしいです。
しかし音楽業界を外から見れる立場にあったからこそ、そこに疑問を投げかけ、
このような作品が生まれたのだと思います。
また、本人達は自分たちのスタイルをプログレッシブ・ロックと言っています。
曲の構成や哲学的な詩など、確かにその要素はあり、作品も難解なものが多いです。
(自分はプログレと呼べるとは全く思いませんが…)
一応ギターやキーボードも使っているようですが、鉄板や電動ドリル、水にハンマー、
砂や石ですらも楽器として使い、怒りと悲哀に満ちた叫びを繰り返す曲の数々は、
崩壊や終焉という言葉を連想させます。
極めて難解ですが、初期衝動を独自の哲学で消化した名作です。
因習的に型にはまっていく社会を脱構築
(2002-06-18)
この作品はノイバウテンの記念すべき初CDであり、彼らの実験精神・因習打破精神が詰め込まれた作品である。唸りを上げる掘削機、人間のエロスとタナトスという欲動をそのまま解き放つブリクサ・バーゲルトの叫び声。破壊的であり、既成概念に縛られず、だがそれでいて音楽としてちゃんと成り立っているのだから、これは一つの奇跡である。「ノイズ」といっても様々だが、この作品は実に聴きやすいのではないか。これから「ノイズ」を聴き始めようとする人はまずはこのCDから聴き始めるのよいのではないか。