xx 究極の狂気「痛」xx
(2008-08-12)
このアルバムを Naked City の 2nd "拷問天国"(torture garden)と聴き比べた人はどれだけいるのだろうか? 結果的に、この多種多用の音楽性は、2nd で完成の域に達した。聴いていない人は、すぐに聴いてみて欲しい。この 1st "Naked City" と 2nd "torture garden" は、7、8曲 被っている。けれど、出来は 2nd の方が遥かに上で、1st は、やりたい事がまだ見つけられてない様にも見える。
私はジャズは余り聴かないので、そっちの事はよく解らないけど、オルタナ方面から言うと、"拷問天国" は、100点をあげてもいいアルバムだ。何か、Lightning Bolt と today is the day が合わさった様な、ATARI TEENAGE RIOT が知的なやり方を選んだ様な、今だに John Zorn への崇拝を余儀なくされている。有り触れた言い方だが、メインストリームのロックに喧嘩を売っている様にも見える。狂気は違う形でも証明出来ると。
Naked City には、4th アルバムに、"Leng Tch'e"(レンツェ)というのがある。これは、中国の清朝の頃の極刑で、「生きたまま生肉が削ぎ落とされる」 死刑らしく、実際に肉が削ぎ落とされている写真が入っている。
"拷問天国" もテーマは SM だし、Naked City って、異常に(悪趣味な)狂気、「痛み」 にこだわる音楽だったんだな、と染々思います。
素晴らしいの一言
(2007-01-11)
自分の求めていた音楽がここにありました。プログレが好きな人ならハマるんじゃないかと思います。アブレッシブでありながらも聴き易い。JOHN ZORN入門にもちょうどいいと思います。
サックス入門に最適
(2006-11-02)
私がゾーンを最初に知ったのは、クロノス弦楽四重奏団のアルバム『冬は厳しく〜弦楽四重奏曲の諸相U』に収録されている『狂った果実』の作曲者としてであります。
その楽曲の完成度の高さに圧倒され彼の作品を調べて行くうちに、サックスも吹いていることを知る。
で、奏者としての彼を知るために最初に買ったのがコレ♪
いやー面白いゎ。
ジャンルを混ぜた音楽として、聴きやすい部分だけ抽出したようなフュージョンって嫌いなんだけど、これはその対極。
様々なジャンルの辛辣でコアな部分をミックスして成立してる音楽です。
サックスってオーケストラにはトラとしてしか参加しないから、クラシック少年だった私には馴染みが無かったんですが、コレ聴いて大好きな楽器になりました☆
私にとって、フリーミュージックや日米のアバンギャルド音楽、吹奏楽なんかの窓口にもなったアルバム。
一気にクラシックとJポップス以外のジャンルにも開眼できました。感謝感謝☆
ジョン・ゾーンといったらこれだな
(2006-10-07)
1990年2月リリース。めまぐるしく変わる曲に一貫して続く狂気。ジョン・ゾーンの代表作はこれだと僕は思う。
絶対にリラックスの反対側に存在する音楽だが、時にその狂気のサンプリングのようなこの音にリラックスをおぼえる一瞬があったりして聴いている方も不思議だ。疾走し、破綻し、血を流し、倒れ、狂い、それでも音を発し続けてしまう。どこにもない音楽だ。
僕は彼とオーネット・コールマンは全然違うと思っている。
超高速の場面転換に、圧巻
(2006-03-06)
路上に横たわる男の死体と、この男を撃ったと思われる銃。
裏ジャケも中ジャケもかなりグロ系だけど肝心の中身もヤバイ。
基本的にジャズとハードコアパンクを中心としたロックとの力技の折衷。
ファンクも2%だけ混入。完全にジャンルが融合などしてなく、むしろ人力サンプリング状態。
そして、師匠とも言うべきオーネット・コールマンの「ダンシング・ユア・ヘッド」の、
あのテーマフレーズを同じアルト・サックス奏者であるジョン・ゾーンが3回目に引用した後に箍が外れてしまう。
むしろそこからが本領であって、ゲストボーカルである山塚アイが登場し、
消化されていたと思われていたジャンルの塊が未消化物として胃液とともに吐き戻される。
嘔吐に次ぐ嘔吐で痙攣を引き起こしたかのような超高速の場面転換。
チャンネルを変えるようなカットアップ・コラージュミュージックを、人力で、極めて高い演奏レベルでこなしていく。
かのソニック・ユースのサーストン・ムーアは「自分のレコード棚をひけらかすだけの様な未消化の音楽は認められない」
みたいなことを言ってたが、ここにあることをやってのけられては誰もがただただ腰を抜かすのみ。
ハードコアパンクな場面がソニー・クラークのようなオシャレなモダンジャズのピアノソロに瞬時に数秒だけ切り替わっても、
山塚アイのキチ○イじみた叫喚が今にも呪い殺されそうな怒号に、きっちり転換してぴったりついていく。
ふんふんと雰囲気だけで聴いてるような、ガチガチのモダンジャズファンなどにはとても聴けないだろうし、
私だってコンディションが悪いと聴いてるときに心臓に負担がかかってしまう。
でも、ここにあるカタルシスを感じ取れない者は、時代と刺し違える覚悟で臨んでるミュージシャンのアティテュードなんて理解不可能だろう。
カンタベリー一派の雄であり裏プログレの番長である元ヘンリー・カウのベーシスト、フレッド・フリスを始めとした参加メンバーも圧巻。