講談社
入門書としてはいかがなものか・・・ (2008-07-23) 英米系の現代倫理学のチャンピオンたるロールズの思想と生涯を紹介する本書であるが、その目論見は残念ながら失敗していると断ぜざるを得ない。 このような小さな本で、上のような企てを実現しようとすれば、当然、そのいちいちは簡略なものになる。その結果、記述が非常にわかりにくくなっている。ロールズについて、或る程度知っている人しか本書を理解することは不可能だろう。従って、入門書として本書を手にすることは薦められない。 著者は、ロールズの主著である『正義論』の解説に筆を絞った方が良かったのではないか。ロールズの全体像を日本の読書界に是非とも伝えたいという著者の心意気は多としたいのだが。