英語学習用リライト版なのでご注意を
(2008-02-09)
このPenguin Readers 版は、簡単な英語に直して短くまとめた版ですからご注意を。
原作のOn the Road 自体は名作ということで、星5つとしておきますが。
ビート・ジェネレイションの代表的作家の自伝的小説
(2006-05-15)
僕が持っているのは二十年ほど前に出版されたものだが、著者ジャック・ケルアック(右)、作品中にも出てくるニール・キャサディ(左)の写真が載っている表紙がこの版と同じである。
泥沼のような俗悪。そして、その中から花を咲かす綺麗な蓮の花のような純粋性・清浄性。
僕の20代の頃の生活と価値観に多大なる影響を受けた作品。
僕としては、暴力的であり、それでいてガラス細工のようにもろく崩れるような多感な時期の生活を、今でも時々ドキドキしながら思い出す。
ケルアックは、1950年代に起こった、抑圧的社会や保守的な価値観に反逆し、人間性を解放する運動に共鳴し参加した人々、いわゆる「打ちひしがれた世代」を意味する、ビート・ジェネレイション(ビートニクス)の代表的詩人、作家である。
この'On the Road' は、彼の自伝的な小説で、親交のあった他のビートニクス達(アレン・ギンズバーグ、ウィリアム・バロウズetc.)も登場する。彼らの生き方や思想は、後にヒッピーといわれる人々に強く影響を及ぼしていくことになるのは、70年代の様々なロックや、ボブ・ディランやエリック・アンダースンらの歌詞を読むとよくわかる。また、日本人では諏訪優や、ホームレス詩人のナナオ・サカキという詩人達とも親交があった。
またチャーリー・パーカーやセロニアス・モンク等のビ・バップ時代の雰囲気が存分に感じられ、実際、彼等はニューヨークやサンフランシスコ(ポンコツ車で移動してたというから、もの凄い行動力)のカフェでビ・バップJazzの生演奏に合わせて、韻をふみながら詩を朗読するという、いわゆるポエトリー・リーディングの創始者達でもある。
日本でも某出版会社から『路上』というタイトルで翻訳された文庫本が出ていたが、さっぱりワケがわからない。freaksしか使わないような隠語や言い回しや表現が、真っ当な辞書的英語の意味で翻訳されているからだ。
それで僕は、原文と訳本とを校合しつつ読んだ。
そしたら、2〜3ページに数箇所の割合での誤訳・誤訳・誤訳だらけ。でも翻訳者は1910年代生まれの方だから、そのころは、Underground Dictionaryみたいなものが、なかったかもしれないので、そうだとしたら、あれだけでも翻訳されたのは凄いとは思う。
ああいう生活はもう二度と真似したくはないし、まあ、今更、真似したくても真似できないんだけど、そういうことから☆2つにしようかなあと思ったが、やはり、過去の自分の全ての経験の集積が、今現在の自分を形成しているということを自覚しつつ、過去を振り返ることも、無駄なことではないのではないかなあと思い、泣く泣く☆5つにした。