お薦め (2004-03-11)
今世界のフードについてのレファレンスを一冊だけ薦めるとしたら間違いなくこの本になるだろう。 British LibraryのHumanity 1のフロアーの参考書架にはThe Oxford Companion to Foodとしてハードカバーのものがでんと座っており、よく使わせてもらったものだが、今では座右の書になっている。この事典はなにがいいといってBibliographyがいい。文中で引用されたり参照された文献に直接あたることができる。参照したページ数は書いてあればいうことないのだが、それは自分で調べろということなのだろう。黒いハードカバーに仰々しさに比べて、ペーパーバックのやわらかい黄緑色は、手元に置いておくのにほっとさせてくれる色である。これは案外重要なことだ。BreadやNoodleといった重要な項目は囲み記事になって特別に何ページも割かれているが、読み物としてもとても楽しみながら読める仕上がりには感心する。適度にちりばめられた図版と文字の間隔も、ブラウジングを楽しむのにはちょうどいい具合である。ただもう少し図版があってもいいような気はするが、巧みな文章はその不足を十分おぎなっているようにも思える。また、英語の料理本の歴史や日本の料理用語なども要領よくまとめられており、意外と使える使えるのではないか。とにかく2000円台でこの内容である。もし翻訳されたら数倍の値段とボリュームになることだろうなと思うと、改めて安く世界に流通する英語本のパワーを思わずにはいられない一冊・・・