本当のタイトルは「Gmailで超超整理法」
(2008-11-22)
「情報を整理するのにGmailを使おう」それだけの本です。そんなこと1ページもあれば説明できます。メール、セキュリティ、PC、すべてにおいて素人な著者が手放しに「パスワードも、仕事の内容も、あらゆるものをGmailへ送ってしまえ」と言っています。こんな内容でも「超整理法」と名前をつければ売れてしまうのですね。「ついにミリオンセラーを書き直すときがきた」と謳っていますが、超整理法の押し出しファイリングよりGmailの方がよかったという内容です。買わなきゃよかった。これだけの内容で303ページも書けるなんて凄いな。
ビジネスマンには実用性が欠ける
(2008-11-19)
Googleを活用した整理術が紹介されているが以下の点で不満が残った。
というか、この整理法は外回りの多いビジネスマンなどには向かない致命的な欠点があると思う。
@Windows VistaでOutlook2003がインストールされている場合、本書で紹介されているG-mailと同等かそれ以上の機能が充実している。人名別・日付別のメール検索等は、Outlookでとっくの昔からできる機能である。
A著者はG-mailを推奨しているが、ちなみにInternet Explorer 7以上だと、G-mail自体が動作が非常に遅くなってしまう。(既知の問題としてGoogleは公開済)
複雑な設定変更しないと実際にはメインのメーラーとしては使えない。著者の使用しているPC環境を中心に組み立てられた整理術にすぎないのでは。
B情報整理と保存をGoogleに頼るのは良いが、ビジネスの現場で使用する場合、ネットに接続できる環境で商談や会議をしているとは限らない。G-mailに保存したメールを、外で商談中に急遽参照しようとしても不可能。結局、従来のメーラーとG-mailを併用しなくてはならず、著者が一番重視している情報の一元管理が不可能になる。主張していることと実情が矛盾している気がする。
要するに自分のオフィスの机に座って仕事することがメインの方には参考になると思いますが、外回りの営業マンなどには向かない理論のような気がする。
ただ、考え方は好きだし手帳は愛用しているので☆二つです。
最新の技術を活用できるかどうか、それがカギ
(2008-11-08)
書評では「一般的なGメール論」というのが目立ちますが、Gメールで何ができるかと言う機能説明はさておき、日本の大企業ではGメールを利用できないこと自体を批判しており、それが最新の技術を使いこなせないことの証左としてしている点が興味深いと感じました。
確かに私が企業内で使っているメールは3ヶ月で内容が消去される上に、規定容量以上に使用すれば事務局から警告が来ます。過去の資料を使い回すことが生産性向上の第一歩だとすれば、現有の企業内システムはその最低条件さえ備えていないことになります。
「だからこそ企業は変わるべき」とは言わずに、個人が活躍できる領域がますます増えていると理解するのが野口流。情報を整理せずに単にgoogle内に集め、必要なときに検索すればそれでよし、というのが最新の整理術。
でも一番重要なのは整理術ではなくて、情報を欲しがる「視点」というもの。物事の考え方まで示唆してくれる一冊です。
もはや整理法の本ではない。知的生産力を向上するノウハウ書。
(2008-11-02)
もともと「超」整理法とは整理にムダな時間をかけるなというスタイルで分類せずに時間順に並べよという考えでした。今回はITの進化に伴って、分類せずに検索せよという考えを前面に出しています。前半は「検索」をいかに使いこなすかという方法論が紹介されています。
私がとても共感を得た内容は後半の知的生産力をあげる方法論でした。私にとっては本書は整理の本ではなくこの知的生産力向上のノウハウ書と思えます。情報のプッシュを受け取るだけでは成長できない。情報をプルできる人間になるべき。非常にインパクトのある内容でした。ITが進化した現在に求められる能力はこの4つに代表されます。
1.問題意識を持つこと
2.多く集まり過ぎる情報を正しく判断する力
3.仮説構築能力
4.目的、目標を持ち、それに対し考え続けること
最後は日本の知の産業革命を起こすため立ち上がれという強いメッセージが込められています。まずは簡単なことから、行動を起こそう。
デジタル前提Gメール利用当然時代のお作法
(2008-11-02)
『「超」整理法』から15年を経て、野口悠紀雄氏により書き直された『「超」整理法』である。
野口悠紀雄氏のファン層(年齢的には、中高年が中心だろうか?)にとってのGメールとグーグル検索の入門書・利用法解説の役割も、本書は果たすことだろう。
内容的には、Gメールの大容量時代だから出来るGメール機能依存型の整理法であり、知的作業の効率化の可能性の実証である。
これらの内容は、既に取り入れられている方も多いは思われる。
Gメールを利用することにより、整理の意味が変わってくる。自分のPCの中のデータを無闇に探し回る必要が薄れる、添付ファイルごと外部に保存されているのでそちらを探せば良いというわけです。
これらGメールの利点を上手に利用し効率化を図る道筋と、これらを生み出した時代性に対する野口氏の見解が本書の中心です。
検索の際の便利に供するメールタイトルの工夫等に言及すれば、タイトルにメールの内容の核となる単語のを書き込むことが推奨される。全てのメールタイトルが同一ではいけない。検索の際の引っかかりの材料が減ってします。
また、返信毎にタイトルを変える等々があると、Gメールの返信をつなぎ合せる機能が、台無しになってしう、後に「通し」で経過を通読する際の障害になる可能性があることなど。Gメール利用者と非利用者をつなぐ作法も必要となる。
本書は、協働をネットを利用して行う人々に、メールの作法・検索の作法の緩やかな標準を提供する一冊になることであろう。