掛け値なしの傑作
(2008-09-18)
高い評判は聴いていましたが、これ程とは思いませんでした。あまりに苦く哀しい物語で、カタルシスからはほど遠い作品ですが、作り手の気持ちが込められた「良い映画を観た」という思いが必ずや胸を満たすのではないでしょうか。主人公が最後に採った選択、そして虚しいラストシーンから、「子供にとっての本当の幸せとは何か」ということを考えずにはいられません。
長編初監督にしてこれだけの作品をものにしたベン・アフレック、裏に大変な努力があったであろうことは想像に難くありませんが、とにかく素晴らしいの一言です。
サスペンス映画の傑作
(2008-09-18)
前々から観たいと思い、DVDのリリースをまだかまだかと待っていましたが、先日やっと観賞しました。
サスペンス映画であり、主人公のパトリック(ケイシー・アフレック)とともに、みているほうも推理をするわけですが、サスペンスを観なれているひとなら、事件の犯人が想像つくと思います。でも、この映画は「推理」をメインにしているのではないと思います。
事件を追うにつれて、これまで見えなかったものが見えてきたり、主人公のパトリックとアンジーの二人にも変化が表れます。
その中でなにが子供にとって幸せなのかと考えたり、正しいことは何なのかと考えました。
この展開の巧みさは原作から受け継いだものをベン・アフレックが上手く映像に込めてくれたからでしょう。
キャスティングも最高。エド・ハリスはやっぱり良いです。
重たい映画かもしれませんがそこまで後味は悪くありません。
これを観終わったとき、原作の「愛しき者はすべて去りゆく」の意味がわかりました。
何故このタイトル?
(2008-07-04)
必ず観ようとは思っている。原作に感動した人間としてはあの物語がどんな映像になっているか。興味を覚えずにはいられないからだ。
しかしいくら何でもこのタイトルはないだろう。最近映画のタイトルが直訳ばかりになり、高齢者などは「何の映画かわからない」と良い映画でもパスしてしまう事がしばしばだ。横文字ならワカイモノも観てくれるとこのタイトルにしたのならそれは違う。
「愛しき者はすべて去り行く」という素晴らしい原作のタイトルがあるのだからそれをそのまま使ったほうがビジネスとしても遥かに強力にアピールできたはず。無論そういう顰蹙を買う事で話題にしようという事なのだろうが(こういう風に)、映画史の一部になる作品への態度がそれで良いのかと聞きたくなるのも事実。
これでこの作品を観ないという事はないが、もう少し考えて欲しかったなあというのが率直なところだ。