家族より孤独を選んだ男
(2008-09-03)
男は家族を夢見た。
妻を持たない彼は、血のつながらない仲間の子どもを契約に利用したが、その子が障がいを持ってからも慈しんだ。他人から子育てに触れられると気色ばんだ。
全く自分と似ていない腹違いの弟と共同で会社を運営しようとした。本人かどうか疑いの念を抱きながら。
石油と宗教は現在もアメリカを支配し、他国から見れば悪徳をはき出し続けている。石油屋という山師だった男は、巨万の富を得てもやることがない。残されたのは自分と同じ偽善者ぶった宗教家(まるでヒトラーのような)を誅殺することだけだった。
ダニエル・デイ=ルイスの演技力を堪能する作品
(2008-08-31)
本作は公開当時「市民ケーン」を超えた!という声も上がったが、実際のところはまだまだ「段違い」の差がある。ケーンとダニエルの運命が何となく似ているために起こった議論だろうが、確かにダニエル・デイ=ルイスの鬼気迫る演技力は鳥肌もので、若きオーソン・ウェルズに迫るものであった。しかしそれは、後発である本作の監督・ポール・トーマス・アンダーソンからすれば敢えて「似せる」ことも可能だったわけで、その実現のためにアイルランドの名優と組んだのかもしれない。ダニエルの存在感は圧倒的で、冒頭に脚の事故を見せることにより、歩き方で一目で群衆の中でも見分けられる、というアイデアも秀逸であった。逆光のシルエットでもすぐダニエルはわかる。またその強欲さは友人も息子も、神でさえ敵に回す。ラストシーンの衝撃は宗教国・アメリカでは凄かったのではないか。しかし、そういう「毒」をもってしても、演出力において「市民ケーン」は遥か上にある。個人油田事業者を核に据えている本作と違い、オーソンはウィリアム・ランドルフ・ハーストという国家規模の権力者に戦いを挑んだ。「市民ケーン」と「独裁者」は、だから頂点にいるのであって、どんな作品も全く敵わない。M・ムーアもおちゃらけで逃げている始末だし。でもまあ、石油業界に一石を投じた点は評価してよいのでは。お勧めです。
濃厚で、燃える血液
(2008-08-21)
ポールトーマスアンダーソン監督は、
普通の人が、”一線”を越える描写が上手です。
この作品の主人公は、砂金堀から一転、石油を掘り当てて
成功するんですが、いろいろな”一線”を
超えるかどうか、選択を迫られます。
人間として、
父親として、
兄弟として、
事業家として、
神に対して
非常に濃厚なドラマが展開されます。
ブルーレイのクオリティですが、非常にフィルム感があり、グレンが目立ちます。
好みが別れる画質です。
楽曲は、静の部分が多いですが、レディヘのジョニーさんの
一切メランコリックを排除した、独特の重い曲で
此処一番の場面で盛り上げてくれます。
気軽に楽しめる作品ではありませんが、
濃いドラマ好きな方は、満足出来る作品だと思います。
Movie: 3.5‾4.25/5 Picture Quality: 3.75‾4.75/5 Sound Quality: 4/5 Extras: 2.75/5
(2008-06-26)
Version: U.S.A (Paramount) / Region Free
VC-1 BD-50
Average Video Bit Rate: 26.07 Mbps
Total Bit Rate: 33.80 Mbps
Running time: 2:38:25
Movie size: 40,161,970,176 bytes
Disc size: 48,617,189,620 bytes
Dolby TrueHD 5.1 24-bit
# 15 Minutes (HD, 15 minutes)
# Fishing (HD, 6 minutes)
# Haircut/Interrupted Hymn (HD, 3 minutes)
# Dailies Gone Wild (HD, 3 minutes)
# Trailers (HD, 3 minutes)
# The Story of Petroleum (HD, 26 minutes)
Version: U.K / Japan (Miramax - BVHE) [Region Locked]
VC-1 BD-50
Average Video Bit Rate: ???? Mbps
Total Bit Rate: ??.??
Running time: 2:38:25
Movie size: ??? bytes
Disc size: ??? bytes
LPCM (48 khz / 16-bit / 4.6 Mbps) English / Japanese