逃げるべきか戦うべきか
(2008-04-14)
偕成者社刊・上橋菜穂子原作『精霊の守り人』TVアニメ第19,20話を収録したDVD10巻です。
「ミニパト」「攻殻機動隊S.A.C」の神山健治監督期待の新作でもある本作。
古めかしくも穏やかな中国のような舞台と3D、2Dを合成させた奥行きのある背景美術、
リアルタッチのキャラデザと凛とした主人公バルサの生き様が世界観を彩っています。
(総合5.5/10点)
第十九話「逃亡」★★★☆☆6/10点
精霊の守り人としての運命に嘆くチャグムに要注目。
どうにもならない現実に直面した時、それをどう捉えるか?刃を持った彼と彼女の
対極の描写が一番の見所です。最後まであがくバルザの鈍らぬ決意の強さを
改めて感じる物語です。
第二十話「狩穴へ」★★★☆☆5/10点
春に向け、冬を過ごすため狩穴へ向かう4人。山々の紅葉など背景美術の美しさに
目を見張ります。狩りや魚の燻製作業など冬支度の描写もきめ細かく、日常風景にも
手を抜かない作画のきめ細かさに驚かされます。次回に繋がるバルザの過去の
物語が予告の声の正体を匂わせているのにも要注意です。
己が運命に立ち向かえ、チャグム!!
(2008-03-20)
毎回毎回、次巻が待ち遠しい本シリーズ。
今回は第19話「逃亡」と第20話「狩穴へ」。
あいかわらず緻密な描写と品のある演出が素晴らしい。
言葉遣いもキレイだ。
「精霊の守り人」が、ラルンガの爪によって引き裂かれる運命にあることを知り
苦悩するチャグム。
そんなチャグムを全身全霊を懸けて受け留めようとするバルサ。
二人の心の動きが痛々しいばかりに伝わってきて、こちらも魂を揺さぶられる。
己が背負った運命に立ち向かえるのは、己以外の他にはいない。
誰しもが、人生において一度は必ず抱える命題。
トロガイ師とシュガのやり取りも良かった。
互いの思惑はあれど、それぞれの立場を理解したうえで話し合わなければ
問題を解決することはできない。
そんな単純なこともわからない人がたくさんいる、この世の中で、
彼らの建設的な意見交換シーンにはホロリとさせられた。
狩人モンの主張と引き際の潔さもカッコイイ。
さて、舞台は狩穴へと移り、次巻、物語はいよいよバルサの回想となる。
育ての親であり、今は亡き師、ジグロ・ムサ。
ジグロからバルサへ、バルサからチャグムへ。
生きていくうえで大切なココロは、このようにして継承されていくのであろうか?
ああ、次巻DVD-11が待ち遠しい。
おとーさんでありおかーさんなバルサ
(2008-03-18)
一応放送した分は全部みたんですが、特にこの巻の話はバルサがチャグムにとって父であり母。
もう、凄いです。『逃亡』の回、チャグムへの彼女の言葉には鳥肌が立ちましたが、その後の
2人のやり取り見てニムカと一緒になって本当にボロボロ泣いてしまったです。
ここ最近のアニメはどうしても意味不明なものや萌え重視感があってほぼ見てなかったですが、
この作品だけは別格です。ここまで真面目に一生懸命に見たのは十二国以来だと思います。
あと、ずっと気になってたのですが…原作ファンの人にはアニメは色々と気に入らない面も
あるかもしれませんが、この作品自体は『アニメ』としては非常に高水準の作品だと思います。
見ないのは正直勿体無いほどの出来。
私はアニメからこの作品に非常に興味を持ちました。それだけ色々と惹かれ、魅せられる作品で
ある事には間違いないかと思います。
原作は原作、アニメはアニメ、で割り切って見る事を是非お勧めしたいです。