25年目のボトムズと7話「狙撃」
(2008-05-17)
今回の7、8話はTVシリーズでも1〜3話他、数々の名エピソードの脚本を書かれた"五武冬史"氏が担当されています。(ちなみに次巻の9話まで"五武冬史"氏が担当)
実に25年振りともいえる"五武冬史"氏によるボトムズのシナリオは衰えることは無く今作7話もAT輸送機の中でほぼ展開するストーリーで、ありながら味のある展開も実に良かったです。
このOVA新シリーズは一見すると1〜2話単位での話の展開と見えますが話数が進むほどに、いろんな設定が各所で練りこまれているのに気づかされます。
たとえば3話から登場のAT輸送機ではATが格納されている部分が底部にあります。つまり機体が浮かないとATが排出できない構造になっています。7話ではAT輸送機が不時着し底部が開閉できなくなり、簡単にATが出撃できないといった危機せまる物語の展開が可能になったと思われます。
そして6話でのポリーマーリンゲル液で基地が大爆発した事が星全体の環境へも影響をおよぼしている事も8話で判明し、設定のつながりが見えます。
7話の内容では収録時間的にATの活躍は無いと思っていましたが短い展開なりに地上に降り立ったATは、それまでのうっ憤をはらすように地上で走りまわるバーコフ分隊のATの動きは爽快に感じました。
このシーンのBGMも新曲で、なかなか良かったです。
8話は「冷獄」のタイトルでしたが本当の冷獄は次回の話数な感じですね。
(8話の方は4巻の限定版にレビューさせてもらいました。)
公式HPでの現時点での最新PV(vol.8)では宇宙での戦闘などATの物量戦が見られそうな内容になっています。
やはりTVシリーズ「終戦」前の大戦闘がおこなわれるのか今後、ラストまでの展開に期待してしまいます!
スナイパー物とATの雪上戦というマニアックな映像が見所なDVD
(2008-05-02)
第7話はバーコフ分隊は極北の最前線基地への配転を命ぜられ輸送機にて移送されます。しかし輸送機は途中で謎の故障を起こし不時着してしまうのでした・・この作品の見所は不時着した輸送機から姿形見えない謎のスナイパーに狙撃されながらも果たして無事脱出できるのか、という所です。アニメでスナイパー物をやる発想、マニアうけしかしないミリタリズム溢れるこういう展開はアニメでは今後誰も製作しないでしょうから、地味ながらある意味貴重な回だと思います。第8話は輸送機を失ったバーコフ分隊はATにて猛吹雪の中、極北最前線基地に向かいます。そんな中、バーコフ分隊の上官だったワップは少尉に昇級され、極北最前線基地への赴任命令が出されたのでした・・この作品の見所はなんといっても今までのボトムズで無かった雪上でのスコープドックvsチャビィ(ファッティーっぽいけど新型らしい)の銃撃戦でしょう。平野戦とは全く違った、雪煙を上げながらのスピード感溢れるAT戦を堪能して下さい。また相変わらず3DCG全開なAT戦ですが、白を基調としたの雪国仕様迷彩のATは個人的に今まで一番違和感無く見れました。1つ気になったのは、ワップとカンユーが一緒にスナップ写真に写ってるシーンがちらっとあります。どうも同期だったらしいです。成程・・
国歌(?)を聴いて起立する分隊
(2008-04-25)
Vol.2のライナーノーツに「いまはVol.4収録の第8話で繰り広げられる雪原での戦闘シーンを作っています」とありましたがこのシーンは凄かったです。
OPを注意深く見ていたら現在放映中の「ゴルゴ13」のTVアニメのアンサースタジオの名があったのですが、第7話「狙撃」では弾道等の要素の描き方にこだわりを感じました。
バーコフ分隊を乗せた輸送機が不時着して狙撃されるシーンで敵(ギルガメス軍浄化委員会)からの通信が国歌らしき曲と共に入り、その曲を聞いた分隊が反射的に起立しているので(実際に起立しているのはコチャックと副操縦士の2人ですが)、この曲はやはりギルガメスのどこかの惑星国家(メルキアかな?)の国歌なんでしょうね。
ギルガメス軍浄化委員会の要求は死神シラスコ(ゴダン)の引き渡し。
自分を売ったのはキリコではないかと疑うゴダンですが、第2話「ガレアデ」の時点でキリコとゴダンの間にはある種の「信頼関係」も築かれていますね。
M7基地司令官のユーグントとフラー副司令は冒頭からかなり丁寧に描かれていたのに「異能」のラストでまるで捨て駒(事実物語上では「捨て駒」なんですが)のようにあっさり殺されたのが印象的でした。
少尉の階級章を鏡に映して喜ぶワップの後ろ盾が第18騎兵師団司令官だけなのがすごく哀れです。
「ガレアデ」でバーコフ自身が自分は天文学に関心があると上官に答えていますが、ワップには読み取る事のできなかったデータをバーコフは理解します。
この作品は「野望のルーツ」とTVシリーズ第1話の空白部分を描いているわけですが、キャラクター一人々々が本当にきちんと描かれています。例えば「異能」でMRCの過剰使用でペールゼンは自力で歩けなくなりますが、TVシリーズ「ウド」と「クメン」の中間部分を描いた「ザ・ラストレッドショルダー」でペールゼンは杖をついてます。
そして例の「雪原での戦闘シーン」です。
敵バララントの撃ってきた弾がほとんど当たらずバーコフ分隊の撃った弾ばかり見事すぎるくらいに命中してますが、キリコ以外の4人は異能者ではない可能性が高いながらもペールゼンが選出した「生存率の高い個体」なのでこういう展開もまあ「あり」だと思います。
CGで描かれたATと足下の雪のレイヤー、飛んでくる弾が見事な画を創り出してます。
異常気象は惑星規模の「環境の変化」であるわけですが、ペールゼンの結論「異能者は自身の環境を変える、彼等は環境と観察者に影響を及ぼす」とどう絡むのか注目しています
時々何と言ったのか正確に聞き取れない台詞(小声だったり)があるので日本語字幕付けて欲しいな、とは思います。