孤独に耐えるためバレーボールに話しかける
(2008-09-14)
運送会社に勤める主人公チャックが飛行機事故によって無人島で4年間を過ごすことになるサバイバル映画。メイキング映像を見たけど映画のスタッフ以外にもサバイバルの専門家なども招き、専門的知識も含め作られた映画だけにリアリティがあって素晴らしい作品に仕上がっています。映画の中で4年間という時間が流れています。映画の製作も14カ月という休止期間があったようでびっくりしました。14か月の休止期間の後再度同じスタッフが再結集し映画を撮り始める。こんなことは普通はあり得ないことだと思います。その14か月の間にトム・ハンクスは20キロ程度体重を減らして撮影に臨んだそうです(4年後の無人島生活のチャックを演じるため)。
ロバート・ゼメキス監督は「ストーリーとしては単純」と語っていますが映画の細部細部にハラハラする場面やユーモアのあるシーンが織り込まれ映画として壮大に作られています。孤独になったチャック。それを救うのは荷物から出てきたバレーボールだった。ボールに顔を描き一方的に話しかけ続けるシーンは笑えたと同時に人間にとっての孤独の辛さを教えてくれるシーンでした。
時間とは至高の財産
(2008-02-29)
この映画から深いメッセージや考え方を学んだ方も多いようですが、今作品が視聴者に伝えようとしていることはもっと単純なことだと思います。
それは「時間は大切なもの、無駄にしてはいけない。」
これだけのことだと思います。
しかし誰でも分かりきっているこの当たり前の事実が実行出来そうで出来ないところがもどかしいものですよね。(かくいう私もその一人ですが・・・)
時間に常に縛られた主人公が時間軸から外れた世界で4年以上を過ごし、ようやく元の世界に帰ってきたときには大切なものは皆、手のひらから砂のように零れ落ちていた・・・。
時間を失うということは、個人の世界を一変させる恐怖があることを私はこの作品から学びました。
「時間に縛られない自由な生き方」に魅力を感じる人は多いものですが、人間が意義のある人生を送り、幸福でありたいと願うならば、自らを時間軸に縛り付けることがその近道かもしれません。
遭難したら、先ずは火を焚くこと。
(2008-01-22)
主演:トム・ハンクスの漂流記。絶海の孤島で一人という密室劇だが、本作のために大幅な減量をして撮影に臨んだというトム・ハンクスの役者魂&演技力が見事。
そして、そんな主人公を国際宅急便「FedEx」の社員にした設定も見事。時間に追われる事を生業としている男が、時間の概念が皆無な孤島に閉じ込められるという状況設定は、様々な葛藤を産み出す効果をもたらしている。
画はスクイーズのビスタサイズ。飛行機が墜落し、夜の海に投げ出されてしまうシーンのスペクタクルは白眉。闇と暴風雨の混沌に、夜の海の恐さが、良く伝わって来た。
音も波、雨、雷が印象に残る。特に雷は雷雲が遠くからやって来るさま、頭上に定位して鳴り響くさまが、きちんと反映されていて驚いた。
ビニールを使った結露からの飲み水生成とかね
(2007-12-16)
孤島でのサバイバルってだけで何となく胸が熱くなる。
そういう世代なのかな。小学生の頃、学研あたり(が
出していたような気がする)の「サバイバル入門」的な
本を読んで想像を巡らしていたような人間です。
「もし、無人島に持っていくなら・・」的な問答も、まあ
陳腐といえば陳腐だけど今でもけっこう交わされているですよね。
この作品の主人公(FedEx社員)は図らずも顧客の荷物とともに
無人島に漂着するわけですが。
そういう部分を差し引いて私がこの作品で好きなところは、
1)音楽が出しゃばってない。最小限だが最大限の効果を挙げる使われ方をしている
2)台詞が少なく、英語のヒアリング学習に最適
3)映画史上、バレーボールがこれほど重要なバイプレイヤーとして登場する作品はない
といった部分。
欲をいえば、
1)孤島でのサバイバル描写が、時間的にもディテール的にももう少し欲しかった
2)1との関連で帰還後、特に恋人との後日談的なシーンはもっと短くて良かったのでは?
といった希望も、何度か見返すうちに芽生えてきましたが・・・。