思わず、その時代背景を調べたくなる
(2007-12-17)
面白かった!
最近、ヘレン・ミレンに凝っていて、これは、イギリスで、前後編のミニドラマとして、2005年に放送されたそうです。そして、こちらのドラマ、2007年のゴールデングローブ賞を獲っていて、更に、この年、彼女は、「クィーン」で、アカデミーを獲っている。全て、エリザベス女王ですね。なんだか、面白い。
16世紀ヨーロッパでは、その立場は、磐石でなかったイングランドであるが、スペインの無敵艦隊を破ったり、その礎を築いた、生涯独身であったイングランド女王・エリザベス1世の波乱に満ちた半生を描いたドラマ。
もう、世界史のことなんて、すっかり忘れていましたが、面白かった。観た後、思わず、その生涯を調べてしまった。知的な探究心を刺激してくれました。
かなり歴史に忠実に描かれていたようで、25歳で即位するまでも、母を処刑されたり、幽閉された少女時代は、描かれていませんが、フランスの伯爵と結婚を考えるようになったり、教皇によりカトリック教会から破門され、カトリック派より、何度も暗殺の危機に晒される辺りから、描かれています。
歴史的背景がわかると、やはり、更に面白い。当時、豪華な宮廷や衣装、豊かな文化が花開く一方、処刑は、本当に頻繁にあって、そのバイキング的な野蛮さと、文化の優雅さ、との過渡期であるがゆえに、欲望と恐怖という直接的な感情にストレートに翻弄されます。
特に、女王という立場にあり、身近に野蛮な行為を見て育った彼女にとって、その時代を生き抜くには、相当、難しかったのでは、と思います。
賢者な女王であった一方、年下の男性に狂ったり、それにより、彼の人生も、その周囲の人たちも巻き込むことによって、国家レベルの混乱を引き起こしたりもしていて、それでも、女王であって、彼女には、なにか、人々を、民衆を惹きつけるものを持っていたのと、基本的に、賢い人であったのでしょう。なんてったって、この厳しい時代を女王として、生き抜いたのですから。
ヘレン・ミレンは、とても上手く、納得の女王っぷり。もちろん、威厳という意味でも、狼狽する人間一人としても、完璧に演じていました。宮廷の暗さや調度品など、テレビのミニドラマでは、ありえないクオリティです。必見です。
ただ、処刑シーンも多く、目を覆いたくなるので、お子様と歴史観賞という手合いものではありません。ご注意下さい。
愛と陰謀の王宮
(2007-10-28)
イギリスで制作、前後篇のテレビドラマとして放映された作品で、
日本ではNHKのBSで放映されていました。
日本版では「エリザベス一世〜愛と陰謀の王宮〜」というタイトルでしたが、
この(余計な?)サブタイトルが表すように映画よりドラマ的な作品です。
エリザベスの政治手腕や人の使い方はなかなかに見事で、家臣との言葉あそびとも
思えるような卓越したやりとりにも感心しっぱなしでした。
ですがメインとなる物語は愛人たちとの恋、立場上いつも孤独でいなければいけない女王のジレンマ…
などエリザベス一世の内面や感情をプッシュしてものとなっています。
前半ではロバート・ダドリー 後半ではエセックス伯との愛と陰謀の日々が描かれます
昼ドラ的な要素がまったくない、というわけではありませんが、
ヘレン・ミレンの好演、衣装や舞台の忠実さ・美しさなどは素晴らしいです。
またこれとは別のケイト・ブランシェット主演の「エリザベス」も名作でありますが
あちらはドラマ性を強くするためか史実と違った点がいくつもあります。
こちらは歴史に忠実です。
また個人的には日本版の吹き替え声優さんたちの音声がとても気に入っているので
このDVDにも収録されていることを望みます。