隠れた良作
(2007-12-28)
同名PCゲームのアニメ版。
ジャンル的には一昔前の魔法少女風味といった雰囲気の作品です。
キャラ原案がいとうのいぢ先生という以外には目立たず地味目な扱い
なのが惜しいですが、ストーリーもとても良い作品だと思います。
主人公の石蕗とヒロインすももの見ていて恥ずかしくなるくらいの
初々しい恋愛の様子が本作の最大の見所ですが、萌えアニメによくある
ヘタレ男やハーレム展開とかでもなく、逆に女性向け作品にありがちな
フェミニズム的男女関係というわけでもなく、素直で真っ直ぐな二人が
互いを大切に思い互いに支えあいながら共に成長していくという、
イマドキ珍しいものすごく健全で王道な恋愛模様が少女漫画タッチに
描かれており、むしろそれが新鮮にさえ感じます。
ストーリーに起伏はありますが、鬱展開や修羅場みたいなのは一切
ありません。サブキャラも出番は少ないですがいい人ばかりです。
悪く言えばご都合主義とも言えますが、甘口のピュアラブストーリー
がお好きな方はもちろん、アニメ鑑賞に癒しを求めるような方にも
オススメできます。とにかく心が洗われます。
第1巻を含む序盤はすもものモジモジぶりにかなり苛立つかもしれま
せんが、中盤以降になればそれさえも魅力的に感じられてきます。
原作の持つ世界観や雰囲気がとても大切にされている点も良いです。
12話という限られた話数の中では駆け足気味でやや舌足らずな展開
となっているのが残念ですが、それでもなんとかうまくまとめようと
する努力が見られ、制作者の原作に対する愛情も感じられます。
これが2クールものだったならさらに★2つプラス。
でも特典映像はもっとマジメに作ってほしかった。
どこまでも美しい感動作
(2007-11-04)
序盤ストーリーは基本的な魔法少女系そのものですが、メインテーマは初恋なだけあり
後半の恋人を想う切ない気持ちや、ヒロインの心の成長、そして主人公の純情な気持ちに心動かされ、最後は泣かされました。
恋愛ファンタジーとしては、決して珍しい類の話ではないのかもしれませんが
それでもこんなに感動させられるのは、このヒロインと主人公が本当に時間をかけて少しずつ、
一歩ずつ歩み寄って、そしてやっとの末に実った初恋だから・・・という点に尽きると思います。
なので、後半のあの展開にこんなにも心揺さぶられるのだと思います。
花や緑、迫る山並みに見下ろす繁華街の夜景、満天の星空と、背景も非常に緻密に美しく仕上がって、
「世界で星に一番近い町」としてこの物語が展開する最高の舞台になっていると思います。動きも細やかでアニメーションとしての質も高いです。
1巻の内容としては初めてのしずく採りの瞬間が見モノ。
キラキラな演出にストリングスの秀逸な音楽(世界で星に一番近い町)も合わさって、何度も見返してしまいます。本当にキレイなアニメです。
DVDはいとうのいぢさん書き下ろしジャケット&BOXがついてます。
ケースも透明で頑丈、スライドケースにはロゴも入っていて豪華な作りです。
特典映像の「ななついろ劇場」についてはあくまでオマケとして見られるのが良いくらいの内容だと私は感じました。
出会えた事、感謝したい。
(2007-10-24)
原作自体は、知ってはいたのですが別段興味も無くスルーしておりました。が、TVアニメで放送されるということでこの機会にと観始めました。ストーリーは他の方のレビューを参考に。まず、原作の画風をそのままアニメ調にした感じで可愛く、かっこよく。綺麗。輝きがある。純粋な「初恋」がある。もし、もう一度この世に生まれてこれるなら・・生まれ変わっても・・同じ初恋人(ひと)をまた恋することができるか・・したいと思うか・・今の自分に当てはめると、切なくなります。そして、ラストが素晴らしいです。私自身録画して観てたのですが、最終回を何度となく観て・・観る度涙が止まらなくて・・この作品に出会えた事感謝したい。全てのひとにこの感動を知っていただきたい。そんな作品です。星(しずく)5個じゃ足りない。7個でも足りないくらいです。
少し前の少女漫画風な、異色作
(2007-08-28)
石蕗正晴と秋姫すももの、甘くて切ない初恋物語を描いた作品。二人のぎこちない恋愛は、もどかしいけどほほえましいです。キャラ原案は灼眼のシャナ・涼宮ハルヒの、いとうのいぢさん。
魔法っぽいものや戦いはあくまで舞台装置で、一昔前の少女漫画の世界を石蕗中心の視点で描き直し現代風にアレンジしたような独特な雰囲気です。
絵がすごく綺麗で、ストーリーはほんわりして、登場人物は可愛いしかっこいい。全体的に深夜アニメにありがちな毒気がなく、癒されます。すももの声や性格は原作に比べても幼く感じられるけど、慣れてきます。SDキャラ演出は、作品の雰囲気にはむしろなじんでいて可愛い。
・原作のイメージを壊さない
・原作未読でも理解しやすい
という制作方針らしく、序盤は必須エピソード詰め込み。すももの思考など細かい描写が相当削られているため、各キャラの言動がやや突飛に。でも本来なら1クールに収まる物語ではなく、うまく再構成されています。
ただ、深夜アニメとしてはかなりゆるくて健全なため、アニメ初見だと「熱い展開や過激な内容を期待していたのに。ヒロインはよく泣くし危なっかしい」と思う人がかなりいそう。でも「刺激的な内容に改変」「すももを普通のキャラに作り変える」といった事をせず原作準拠を貫いたのは、作品の独自性を大切にしている点で評価出来ます。
また、序盤は「よくある変身魔法少女物。ライバルや恋愛で味付け」という印象が強いです。第1話冒頭に物語途中のシーンを入れてヒロイン像と作品世界を示していますが、「これが結末か」と思わせそう。もう少し意外性のある演出をすべきだったかも。
EDは悪くない曲だけど、癖が強く少々浮いてます。
後、EDで設定を解説しています。もっと特殊設定が多いのに原作未読者を切り捨てる作品が多々ある事を思えば、親切な作りです。
CLAMP風味な新作
(2007-07-19)
「涼宮ハルヒの…」シリーズで知られる、いとうのいぢ氏キャラクター原案の新作がこれだ。
イケメン高校生・石蕗正晴(つわぶき まさはる)は或る日学校内でぶつかった男の持っていた薬を飲んだのがきっかけで羊のぬいぐるみになってしまう。これは夜空から降り注ぐ「星のしずく」を飲めば治るという。しかし、「星のしずく」を集められるのは限られた女の子だけだ。その一人が正晴のクラスメイトの秋姫すももだった。二人は「星のしずく」集めに奔走する…。
こういったストーリーを見た時、CLAMP原作の「カードキャプターさくら」を思い出した。あちらはカードを集めていくというのが目的だったが、パートナーがぬいぐるみ(のようなもの)というのもそれを彷彿させる。
しかし、「夜明け前より瑠璃色な」の様に、コケるシーンでも無いのにデ・ジ・キャラットに似たSDキャラが出てくるのはいただけない。この点だけはなんとかならないものだろうか?
TVアニメ化と平行してPS2のゲーム版も制作が進行しているそうだ。両者が協力してこの作品を盛り上げていって欲しいものだ。