脇役たちが素晴らしい
(2007-12-30)
本映画は、地に足の着いた演技と脚本で「映画」として
評価できる素晴らしい作品です。
しかし、他の方のレビューを見るとセクハラ訴訟という題材に
偏っていて「映画」としての評価が少ないのが残念。
全体的なバランスとしては、
セクハラ訴訟に立ち上がる女性を描くのか、それとも
家族愛の人間ドラマを描くのかという力点が、見る側に
解りづらいという中途半端な面もありますが、
この映画は、それが気にならないほど「役者の演技力」と
「脚本」が光っていて、抑えた演技、演出をシンプルに撮って
これだけ見るものを引き込み感情を駆立てることが出来るのは監督ニキ・カーロの力量と
言わざるを得ません。
また、主演のジョージー(シャリーズ・セロン)もいいのですが、
この映画では脇役のキャラクターがそれぞれ立って良いのです。
ある意味セロン演じるジョージーの対であった
フランシス・マクドーマンド演じる幼馴染の同僚グローリーと
それを支える旦那カイル(ショーン・ビーン)。
主人公ジョージーの父ハンクと母アリス(シシー・スペイセク)。
そしてジョージーの息子サミーという登場人物がいるのですが、
それぞれの登場人物が他の登場人物にどう絡んで影響してくのかが、
絶妙なバランスで描かれています。
特に幼馴染のグローリーの旦那カイルがジョーシーの息子サミーに言う
「お母さんが憎いのだったら、どこが憎いがよく考えろ」。
ジョーシーの母アリスが父ハンク言う
「サミーを生んだだけで、銀行強盗をしたわけじゃないのよ」
というセリフがグッときました。(詳細失念)
あと、なぜレイプされた時の子供を生まなければならなかったのかは、
本編でも語られているように本人の心境という事もありますが、
保守的なアメリカの片田舎であり、教会のシーンもありますので
カトリックで中絶禁止という宗教的事情もあるのではないでしょうか?
素晴らしい映画でした!
(2007-09-20)
人生の荒波に立ち向かう勇気がもらえた。
ジョージーの生き方、力強さに感動した!
夫からの暴力、レイプ、セクハラ、陰口、
嫌がらせ、そして父との確執・・。
多くの人は、あんな立場に置かれたら、
自分の意志を貫くことを諦めてしまうと思う。
でも、シングルマザーの彼女は違った!
長いものに巻かれずに立ち上がった!
この過酷な物語が実話だなんて、
終盤は泣かずには観れませんでした。
たんたんとした描き方だからこそ
胸に熱く込み上げてくるものがありました。
絶望の中で、生きる力が生まれるような、
そんな素晴らしい映画でした!!
心痛くなるもラストで熱くなりました
(2007-07-23)
シャーリーズ・セロンは、「スウィートノーベンバー」以来のファンです。
多岐にわたる役柄を見事にこなす名女優でもあります。
本作は米国で初のセクハラ集団訴訟が実話に基づいて描かれていますが、
その主人公のジョージー役を見事に熱演しています。
少し想像出来ないぐらいにハードなセクハラが次々に彼女に襲いかかります。
辛いシーンも多くあり子供さんには、あまり見せたくない部分もありますが、
中盤以降、ラストの訴訟へ向かっていくところからは、
シャーリーズや周囲のみんなのセリフ一言一言が心に残ります。
息子と話をするシーン、ラストの法廷シーンまで
心熱く、そして溢れる涙に思わず拍手をしてしまいます。
本作が実話であることに再び感動します。
心に残る映画でした。
特典映像としてメイキングが収録されていますが、これもジーンと熱くなる貴重な特典でした。