男は断片的に甦る思い出をハナに聞かせる。
(2008-02-24)
44年、イタリア。砂漠の飛行機事故で全身に火傷を負い、記憶の大半を失って生死をさまよう男が野戦病院に運び込まれた。戦争で恋人も親友も亡くして絶望にかられていた看護婦のハナ(ジュリエット・ビノシュ)は移動する部隊を離れて、爆撃で廃墟と化した修道院に患者を運び込み、献身的な看護を続ける。男は断片的に甦る思い出をハナに聞かせる。
絵画のように美しい芸術的作品
(2007-06-01)
イタリアの半壊した家屋で全身に火傷を負った患者を介抱する、愛する人を失い続ける運命を背負った純真な看護士ハナ。薄れてゆく患者の意識の中で、献身的な看護を続けるハナを投影するようにフラッシュバックするのは、美しい人妻とのロマンチックな愛の日々だった。
そして患者をドイツ軍のスパイと疑う、カラバッジョと名乗る謎のカナダ人がハナと患者の前に現れる。彼との会話の中で思い出されるのは、戦争の暗い影であり、それは人妻との甘い関係の終焉へとそのままつながっていく。
患者と人妻のぬきさしならない関係をいよいよ深めていく、カイロのエキゾチックなムードと砂漠の幻想的な風景。ハナとインド人爆弾処理係がロープと発煙灯を使って教会の壁画を鑑賞する楽しくも厳かなシークエンス。ワンシーン、ワンシーンがまるで中世の絵画のように美しい、美術・照明・カメラについてはまったくもって文句のつけようがない芸術的な映像美をかもし出している。
戦争がやがて終わりを告げ、患者の記憶が人妻の死によって締めくくられる時、カラバッジョの復讐心もハナの淡い恋も儚く消え去っていくのだった・・・・。
とても切ない最高の映画
(2007-05-15)
切ない余韻がいつまでも残る素晴らしい映画です。
ゆったりと流れる時間、心に残るシーンが続き、
レイフ・ファインズの熱い視線にドキドキします。
実はこの映画を初めて観たとき、
「良く分からない話だなー」
と、不覚にも思ってしまいました。
それから年月が経ち、きっと私が大人になったのでしょうね。
次に観たときは、最初から最後まで、
とても大きな流れにそって物語が進んでゆくのを、
大きな感動とともに観ることができました。
音楽も素晴らしいし、出てくる人の様々な感情を思うと、
とても切ない、最高の映画だと思います。
この映画のDVDは、みつけた時にすぐ買ったのですが、
もうなんど観たか分かりません。
きっとこの先も、おばあちゃんになるまで
なんども観てしまうと思います。
観るたびに泣けてしまう私の宝物のような映画です。