倍賞千恵子を追っかける その2
(2008-02-04)
タイトルバックに,見たことのある私の「故郷」瀬戸内海の風景が出てきました。
どこだろうなと思っていたら,音戸の大橋が映し出されました。そう,ここは広島県の倉橋島という所です。
石切り場から直接埋め立て場に石材を運ぶ船を石船といって,当時の瀬戸内海ではよく見る景色でした。まさに本作のように家族で一隻の船を切り盛りする“きつい,汚い,危険”の代表のような職業です。ただ,この石船もブルドーザーを積み込んだ大型船が運航するようになると,その役目が終了したように需要がなくなってきました。
ドラマは,高度経済成長という社会情勢を背景に,住みなれた美しい島を離れて生活しなければならなくなった家族の揺れ動く心を追いながら,狂おしいまでの家族愛を描きます。
舞台が私の「故郷」に近いこともあって,井川比佐志と倍賞千恵子が演ずる夫婦に完全に感情移入し,今の自分と置き換えて見てしまいました。
話している言葉も本当に私たちが普段使っている言葉に近く,役者ってすごいもんだなーと感心してしまいました。文句無しの五つ星です。
民子三部作シリーズ
(2007-03-27)
山田洋次監督の「男はつらいよシリーズ」も代表作として素晴らしいが、
私のお薦めは、本作を含めた「民子三部作シリーズ」である。
「故郷」「家族」「遥かなる山の呼び声」が、そうである。
それぞれにストーリーは独立したものとなっているが、倍賞千恵子の民子の設定、
「家族」で最終地として向かう北海道の設定は「遥かなる山の呼び声」につながります。
本作は「家族」を撮った山田洋次が「家族」を描くうちに
もっと人間愛を描きたくなり撮ったものとされています。
ですから、三部作との関連はありませんが、
見事な瀬戸内海の自然、当時の島の人達の生活風景や仕事などを
じっくり見ながら家族愛について考えさせられます。
山田ワールドにどっぷり浸ってください。