東宝
天国から来た男 (2007-03-11) ある星では、地球の横暴ぶりを見かねていた。そして「戦争ごっこ」をやめさせるべくある男を派遣するが、その男はまぁそのぉ・・・。 『クレージー作戦 くたばれ無責任』・『(クレージーの)無責任清水港』を撮ってきた坪島 孝監督が、長らく暖めてきた企画を先の2作で目をつけ『蟻地獄作戦』にも単独出演させた谷 啓氏を主演で製作した異色作である{一応はグループ主演ではあるが・・・}。 SFといっても、珍奇にして児童向け風な印象が強い。またテーマも「戦争と平和」なので、シニカルな雰囲気も強い。 役者陣も藤田まこと氏・藤木 悠氏・進藤英太郎氏や、野川由美子氏や星 由里子氏の好演もよくクレージーをサポートしている。 主演の谷氏も、負けていない。奇天烈な演技もさることながら、壮絶な追いかけっこ劇も坪島監督の演出もあって大笑いさせられる{特にカーチェイスは必見!}。 やや詰めの甘さもあるが、寂しげながらも「希望」という名の一筋の光を与えたラストシーンはホロリとさせられる。 谷氏は先に東映で『図々しい奴』2部作{=瀬川昌治監督}で主演をしていたが、これも本作と比較しても魅力は劣らない。余裕があれば、ぜひ3作を併せてご覧になる事をお勧めする。 そしてこの作品の成功で、「植木 等氏+古澤憲吾監督」&「ハナ 肇氏+山田洋次監督」に匹敵する「谷 啓氏+坪島 孝監督」というコンビネーションを確立させた坪島監督は『クレージー大作戦』の脚本を経て古澤監督と双璧の「東宝クレージー映画」専門の職人監督として活躍する事になる。 東宝クレージー映画史では異色作だが、観て損はない傑作である。