一線を越えた女たち
(2007-07-20)
テキサスでレイプされた過去を持つルイーズ(スーザン・サランドン)と、夫のいいなりの結婚生活を送るテルマ(ジーナ・デービス)が、友人の山荘へ車旅行に出掛ける。男のわがままの犠牲になったきた女たちが、思いっきりハメをはずそうと楽しみにしていた旅行だが、レイプ未遂にはじまり、殺人容疑、詐欺、強盗、セクハラ、器物損壊と、気がつけば全国指名手配からの逃走劇に変わってしまっていた。
しかし、その逃走劇の最中、女たちは逞しく成長していく。男のわがままに振り回され悩んでいた頃の弱々しい面影は次第に消えていく。特に家庭に縛り付けられていたテルマが、一人前に強盗できるまでに逞しくなった姿を見ていると、なぜだかすがすがしい気分になってくる。
警察によってまさに崖っぷちに追い込まれたテルマとルイーズが、最後どのような行動にでるのか、今までの2人の成長ぶりを見ていた観客は容易に想像できたにちがいない。手に手を取り合ってグランド・キャニオンにダイブするテルマとルイーズを見た時、「明日に向かって撃て」のブッチ&サンダンスを思い出した。男たちの圧制から解き放たれたとき、一線を越えた女たちの友情はかくも美しく成立したのだ。
なんでこうなるの?
(2007-02-11)
スーザン・サランドンとジーナ・デイビス。芸達者な二人の破滅へまっしぐらのロードムービーです。
確信犯でもなく、きっかけは少しおばさんが入った二人が若い頃を思い出して羽目を外したいと思っただけなのに、「何この展開は???」
現実にはおそらく「ありえねぇ」話なのですが、二人の演技は、「この状況に陥ったらそうするしかないかあ」と自然に受け入れさせてくれますね。
非日常的なアクシデントを「受け入れる」スイッチがどこかで入ってしまったのか、何このドキドキの展開は?と感じて本当に楽しんでしまったのか?日常生活に不満を持つ世のおばさん(一歩手前も含めて)達が皆でこの感覚を持ちたいと思ったらえらいことなりますので、なるべく映画の中にとどめておいて欲しいものです。
リドリー・スコット監督の従来作品の特徴であった、スモークや青みがかった暗めのライティング多用といった手法を採っていません。作品を見終わってクレジットで、リドリー・スコットだったことが初めてわかった作品です。
監督としても実験的な作品だったのではないかと思います。私の中ではリドリー・スコット監督作品ではイチ押しです。