地獄の小隊 登場!
(2007-06-10)
ベトナム戦争に志願した新兵が最前線の小隊に配属され、新兵の目から見た悲惨な地獄の戦場を描く、1986年製作・「オリヴァー・ストーン監督」の傑作戦争活劇。
【情け無用のバーンズ隊長(主演:トム・ベレンジャー)・正義感と平和主義を持つエリアス軍曹(主演:ウィレム・デフォー)は仲間と新兵を含む小隊13名で、ある村へ斥候に出発するが・・・・・・。】
壮絶な戦場で対立するバーンズ隊長とエリアス軍曹の迫力ある葛藤劇は圧巻。また、ベトコン部隊の接近にエリアス軍曹が単独で斥候に出発するが、後を追うバーンズ隊長が日頃の恨みで射殺してしまう展開・ジャングルを舞台にベトコン部隊の人海戦術の壮絶な接近戦の銃弾に、戦友が相次いで倒れる展開・新兵クリス(主演:チャーリー・シーン)が、バーンズ隊長に向けて怒りの引金を引く展開など、戦争の狂気をオール男性キャストで描かれ、「非情な物語」の作品と思うが・・・・・・。
何が正義で、何が悪なのか。
(2007-03-10)
オリバー・ストーンがベトナムでの戦争体験を赤裸々に綴った自伝的内容だけに実体験でしか得られない真実の重みが感じられる。兵士たちの不安や葛藤、欺瞞、絶望感など人間としてあまりにも当たり前の感情が極限的状況下で語られていく。彼らは強い愛国心で戦っているのではなく、除隊の日を指折り数えながらできれば無理をせず生きて帰ることを最大のモチベーションに戦っているのだ。民主主義というイデオロギーの大義名分などほとんどない、彼らの血と汗と泥にまみれドラッグに蝕まれる日常は狂気を蔓延させるには十分だ。むしろエリアスが異常な状況下でも冷静で不正を許さない善を貫く態度は闇を照らす光でありながらバーンズという闇とバーンズを崇拝する狂気から敵対されてしまう皮肉な結果を招いてしまう。一体何と戦っているのか?最前線の小さな小隊のさらにインフォーマルな組織の中で善と悪が衝突している。本来の敵は共産主義拡大を目論む北ベトナムのはずが味方同士で快か不快かの理論によって戦っているやり切れない現実は同時に我々の身近な社会の縮図でもあるのだ。映画のラストで「戦っていた相手はじつは自分の心だった」というナレーションがある。悟りにも似た心情に納得させられる素晴らしい作品だ。
誰を相手に戦っているのか
(2006-12-16)
ベトナムの過酷な最前線に志願して入隊した主人公を視点にし、目的の為には手段を選ばないバーンズと戦場でも人としての最低限の心を忘れないエリアスの対立を描いてます。
小隊内での二人の対立はあの頃のアメリカ内の世論を象徴しているように思えます。マリファナをすっているエリアスはまるでヒッピーのようでした。
また、戦場での蛮行、殺しや暴行を楽しむ兵士やそれを止められない若い小隊長、人種差別やアジアの人に対する蔑視的表現、他にも過激な内容があります。
それにハッピーエンドな内容ではないので軽い気持ちでみると痛い思いをするのでお気をつけて下さい。
私は痛い目にあいました。
見終わってからいろいろしらべましたがこの映画は監督の自叙伝的なものなのだとか。
あの視点は元兵士でなければ書けないと思いました。
平和を語る人、戦争をやむおえないことと考える人、双方にみていただきたい映画です。