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リチャード・リンクレイター
フィリップ・K・ディック
出版社・発売元:

ワーナー・ホーム・ビデオ

媒体: DVD
ランキング: 17632
発売日: 2007-05-25
レビュー (Amazon.co.jp)
   『ウェイキング・ライフ』でも実写をアニメのように加工する手法を用いたリチャード・リンクレイター監督が、同じパターンを踏襲し、さらに映像を進化させた1作。原作はSFの巨匠、フィリップ・K・ディックで、彼の個人的な体験も反映されているという。キアヌ・リーブス、ウィノナ・ライダーら俳優たちが実際にカメラの前で演技し、その映像がポップなタッチのCGアニメとなり、何だか奇妙な感覚に陥っていくのが本作の特徴だ。
   物語の背景は、麻薬が蔓延した近未来のカリフォルニア。覆面捜査官のボブが、自分の家に監視カメラまで付け、友人たちの行動を調べることになる。捜査官のボブと、監視される側のフレッド。同一人物ながら、ふたつの立場、ふたつの人格を持ってしまう主人公は、自分のアイデンティティーを失っていく。その苦悩と、友人たちの能天気な会話や行動のミスマッチ感も本作の狙いか。自分の姿を隠すために、ボブが頭からすっぽり被る「スクランブル・スーツ」がユニーク。さまざまな外見に変化する様子はアニメならではの映像で、同時に自己の揺らぎという映画のテーマを表現している。ラストのメッセージといい、原作者ディックの意図を汲んだ野心作だ。(斉藤博昭)

カスタマーレビュー

原作読んだことがあると、まじ感動する。  (2008-02-09)
すごいすごいすごい!原作の雰囲気がとてもよく再現されていると思います。
キアヌ・リーブスもなかなかはまり役。ぼさぼさの髪、青白い顔…。
覆面捜査官として主人公自らも重度のヤクチュウとなり、物質Dの捜査を描く物語。
フィリップ・K・ディックのヤクチュウ時代の生活が基になっているらしい。
一応SF作品らしいけど、全然SF作品らしくないです。
そして悲痛です。
原作も読んでみましょう。
山形造生曰く、「ディックの最高傑作」。←昔の山形さんの翻訳本のあとがき。
そしてディック自身も「僕の最高傑作。」と言っている!
是非ミロ!

斬新な映像が、ジャンキーの世界を上手く表現  (2007-09-05)
ものすごく現実にちかいアニメーションでありながら、アニメとも現実ともつかない、まったく異質な世界を体験できるのがこの作品。それもそのはず、このアニメーションは『原画が実写』という変わり種なのです。つまり、まずは本物の俳優が演技した実写フィルムを作成し、それをコンピューターで色づけして、アニメ化した作品なのです。

この世にも奇妙なアメコミ風のバーチャル空間は、際立った独自性を生み出すことに成功しており、物語のテーマである「ドラッグによる自己崩壊」の世界を表現するのに、まさに最適の表現方法であると言えます。アニメとも実写ともつかない不安定で落ち着かない映像が、そのまま薬物による禁断症状の世界を投影しているかのよう。

物語の導入部分から、すでに主人公はかなりのドラッグ中毒なのですが、同時に彼は麻薬の囮捜査官でもあるという複雑な設定です。その上、周囲を囲むキャラクターは正気じゃないジャンキーたちと、なにやら裏がありそうな捜査官やドクターたちで、誰一人として感情移入できるキャラクターはいません。主人公も含めて、誰もが表と裏の顔があり、それも含めて一筋縄ではいかない作品と言えます。

個人的には、独自の映像と救いの無い破滅型ストーリーは楽しめました。ラストの意外な展開も○。ただ、これが一般ウケするかは疑問です。ジャンキー同士の会話も、まさに薬物中毒者同士のリアルなやりとりだと思いますが、ちょっとリアルすぎて観ている方は置いてきぼりになるかもしれません。原作は『ブレードランナー』などでおなじみのフィリップ.K.ディック。カルト臭の強い近未来SFが好きな方にお勧めです。

3DのCGが嫌いな人の為に  (2007-08-17)
案外、好きカモ?
ちょろっと見ても飽きないし!
その度に新しい発見がある!
ジャパニメーションではなく
アメコミやイラストが好きな人向け?

ディックの映画  (2007-08-16)
数あるディック原作の映画の中で、おそらく一番原作に忠実な作品です。特に、エンドロールの直前に流れるAuthor's Noteが、原作と同じく心に響く、60〜70年代アメリカの闇を描いた、おろかで悲しいものがたりです。

それでも生き続けることには 「救い」 があるのだ…。  (2007-07-26)
実写をアニメ化するという一風変わった画風ではあるが、演出もテンポもかなり地味で 「ダウナー・サイキカル」 あるいは 「ダウナー・サイケデリック」 な作品である。
沈鬱、陰鬱な仕上がりであった。

原作は 「幻視者」 P・K・ディックの作品であり、しかも、後半生の自伝的要素が強い作品だったが、やはり、映像の方もその匂いは消せない。はっきり言ってしまえば、幻覚を伴い、日常と非日常とが溶融してしまい、逃げ場を失ったドラッグ依存の当事者が「麻薬産業」と繋がった国家(?)やそれをも超えた不可視の組織の 「陰謀的な策動」 (主人公らの妄想とも取りかねない?) と格闘し、文字通り 「人格」 の崩壊を辿るといった…一見、救いようのない映画である。
しかし、何がしかの救いの匂いがあった。あのラストには…。
「未来はまだ捨てたもんじゃないかも…」って。

主役は、キアヌ・リーブス、そしてウィノナ・ライダー。よく良く引き受けたなぁという驚きもある。

かなり刺激的でエキサイティングな作品である。

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