ハラハラするスパイ戦の展開だけでなくアクション映画としても傑作
(2007-11-28)
アリステア・マクリーンのアクションありスパイ戦ありのよく練られた脚本を職人監督ブライン・G・ハットンがダイナミックに演出した傑作戦争映画。
作戦決行から中盤まではどうなることかと作戦の推移を見守るのに夢中になってしまうが、後半では迫力ある爆破シーンもあるし、ロープウェイ上での格闘もCGがない時代の生身の人間のスタントで緊張感があっていい。マクリーンは小説とは違うアクション映画としての見せ場もよく心得ていてさすがです。あの荒鷲城の外観も壮観でした。
二転三転するスパイ探しのハラハラドキドキの展開は、一時も目が離せず、複雑なストーリーはDVDで繰り返し見るのにもってこいだけど、字幕で追うのはちょっとつらい出来れば吹替え版を出して欲しい。おまけのメイキングは古い映画なので短くても貴重で楽しめた。
主演のリチャード・バートンは知的で女たらしでちょっと屈折したベテランの情報将校役にもってこいだし、マカロニ・ウェスタンからアメリカ映画に復帰したばかりのクリント・イーストウッドも若々しくてよい。
CG満載でテンポが急ぎすぎる今のアクション映画に慣れてしまうと、中盤の謎解きの部分で会話が多くなってしまい、ちょっと映画の流れが停滞してしまうのが惜しいが、今でも十分に戦争映画の傑作として評価できる。
第一級のサスペンス娯楽作品です
(2007-02-27)
ナバロンの要塞でも有名な冒険小説作家アリステア・マクリーンが小説より先に映画の脚本を書いてしまったほど、映像を意識したストーリー展開になっています。
若かりしリチャードバートンとクリントイーストウッドのアクションシーンも入り、
ただのサスペンス映画で終わらない工夫が随所に見られます。
ロープウェイでのアクションは特撮ということが、
はっきり見えますが007映画を見るように手に汗にぎるシーンの一つでもあります。
クリントイーストウッドが機関銃を両手に持って活躍するシーンでは、
実際に猛特訓したらしいエピソードがありました。
最後まで誰が味方なのか何が何やら分からない展開が、最後には見事な結末を見せます。
戦争映画好きな方、スパイ映画が好きな方、サスペンスが大好きな方、
みんなてんこ盛りの素晴らしい作品です。
稀に見る戦争アクション映画の傑作だが…
(2006-09-30)
鷲の城の通信室で通信機を使ってラジオ放送を聞いているドイツ兵の後ろから、シェイファー中尉(C・イーストウッド)がナイフを持って忍び寄る場面がある。飽きっぽいドイツ兵は次々にチューニングを回し続け、音楽に夢中になっているドイツ兵の背後に中尉が近づいてゆく。ところが、突然ラジオのスイッチを切られてしまう。距離はあともう少し。しーんと静まりかえる通信室。中尉の踏み出した軍足の革の音にドイツ兵が気づき、後ろを振り返った途端、警報を鳴らされてしまう。この警報で続々とドイツ軍が通信室に攻めてくるのだが、静かな音楽から一転して、凄まじい銃撃戦になる展開には今見てもワクワクさせられる。
この作品が稀に見る戦争アクション映画の傑作であることは誰もが認めるところだが、それでも私にはこのDVDをお薦めはできない。このDVDは画質そのものは良いのだが、画面全体がかなり暗く非常に見づらい。特に、少佐と中尉がケーブルカーにつかまって鷲の城に潜入するシーンなど、真っ暗につぶれてしまっており、誰が映っているのかすら見分けられないほどだ。これほど見づらくては、この作品の魅力が伝わるとは到底思えない。1992年にリリースされたレーザーディスクはこのDVDとは比較にならないほど画面が明るく、ケーブルカーの場面も時代を感じさせるスクリーン・プロセス特有の違和感はあるが、充分な明るさがあり、素晴らしい画質だった。しかも、このLDには中盤でインターミッション(休憩)画面が入り、ずっと流れるメインテーマが完全収録されているが、DVDでは何故かカットされてしまっている。非常に残念である。
これから、この映画をご覧になるという方はこのDVDには以上のようなマイナス点があるということを認識しておいた方が良い。LDがあればDVDを買い直す必要はないが、今ではLDの方が貴重であり、入手困難になってしまった。