原作よりも素晴らしい作品です。
(2008-04-21)
TVで見てから大学時代に原作を読みましたが、原作ではパニックに陥った乗組員を潜水艦艦長が射殺したり、両艦相討ち後に救命ボートの中で殴りあったり。パニックに陥った乗組員を諭したあとに、艦内でレコードをかけて全員で歌って士気を煽る(これ以降の潜水艦映画では定番になって「レッドオクトーバーを追え」でのソ連国歌斉唱シーンに繋がる)名シーンや「今度はロープを投げないでおこう」「いや、君はまた投げるさ」という艦長同士の最後の名せりふは全て映画オリジナルのものです。ふたりの艦長の部下への労わりやリーダーとしての決断力の表現は映画の方が遥かに上だと思います。
ちなみに駆逐艦側の先任将校(ナンバーワン、小型艦の副長)役のデビッド・ヘディンスンは60年代のSF海洋冒険TVドラマ「原潜シービュー号 海底科学作戦」のクレーン艦長を演じた人です。この番組のある回では「眼下の敵」の体当たりシーンが流用されています。
戦争を美化?綺麗すぎて退屈??冗談じゃない!
(2007-11-22)
この映画を観て「綺麗に描きすぎ」との感想を持つ人は、制作された時代を分かっていない。
当時のハリウッドの描写規制は今とは比べ物にならない程の厳しさだった。ニューシネマパラダイス等に描かれているように、単なるキスシーンすら厳しく規制されていた時代。西部劇でも銃撃戦シーンで殆ど血が出ていない。
そんな時代に現在のような血しぶきが飛び交うシーンなど入れられる訳がないし、特殊メイク技術もない。また「戦争の不条理」等のメッセージ性を前面に出せるような時代でもなかった。映画=あくまでも娯楽作品としてしか制作費の出なかった時代なのである。
しかし様々な制約の中で、実際の護送駆逐艦を用いての迫力ある戦闘シーン、戦術面での知恵比べというサスペンス的要素、そして米独双方を出来るだけ公平に描写し、障害を乗り越えて解り合おうとする両者の対比をも描ききった事は素晴らしいと断言できる。娯楽性とメッセージ性を見事に両立させ、しかも上映時間は1時間半である。無駄な描写・セリフが一切無い。
本作品は間違いなく名作である。
凄い
(2007-09-23)
陳腐な表現ですが、まさに「男と男の戦い」です、やれ国のためにだとか、そういう考えは抜きにして、とにかく任務を果たすため、真正面からぶつかり合います、これが世界共通の「海軍精神」、「シーマンシップ」、そして「指揮官・上司のあるべき姿」なのだと思いました。
注目すべきは、双方の描き方がまったく対等であり、よくあるナチス排斥映画や国威発揚映画では決してないことで、さらに決して戦争を美化しているものではないということです。
駆逐艦、Uボート、どちらの艦長も軍人としての使命を帯びているものの、戦争により辛い体験をしてきた身、戦争をしたがっているわけではない…戦いが終わり、お互い達成感があるわけじゃなし、やはりやりきれなさや切なさが残ります、戦争というものの現実がそこにありますが、けれどちょっぴり「救い」を見出だせる内容な気がします。
ご覧あれ。
Here's to you my friend and you my friend
(2007-07-23)
During World Was II a U-boat and a destroyer are in a cat-and-mouse situation to the end. The question is who the cat is and who is the mouse? They use standard clichs and extraordinary tactics; however there is not need for anything supernatural or far fetched to hold your attention. It is a battle of wits and wills between the Commanders of both vessels. We are there as they both sweat out time or take chances.
For the most part everyone is speaking English so you will not have to strain your eyes to read the small print at the bottom of the screen. Being made before CGI we will watch some battles and scenes made with the use of models.
Yes you have seen this story portrayed again in such classics as "Das Boot" (1982). What is more interesting is even the same dialog is played out in the movie "Star Trek II - The wrath of Kahn" (1982)
You will find this movie worth repeated viewing.
本当は戦争なんかしたくないんだ、という男がふたり
(2007-06-24)
第二次大戦下の南大西洋。アメリカの駆逐艦とドイツのUボートが、互いに相手の手の内を探りながら、死闘を繰り広げる。主演はロバート・ミッチャムとクルト・ユルゲンス。男くさい二人の指揮官がぶつかり合う戦争映画。
相手の次の一手を先読みして戦術を組み立てる米独の頭脳戦。今から40年も前に製作されたということがにわかには信じがたいほどの緊迫感あふれる映画に仕上がっています。当時の米国海軍が撮影に全面協力しているというだけに、爆撃シーンは迫力満点。戦争大作としてはなかなかのものです。
しかしこの映画の魅力はそうした戦争アクションにだけあるわけではありません。
国を背負って干戈を交えるどちらの指揮官も、明確に口にすることこそありませんが、避けられるものであるならば戦争などはしたくはない、という思いが表情ににじんでいます。その事実を、セリフにこめることなく、見る側に感じさせる脚本が実にたくみです。ドイツ軍が極悪非道の“ナチ野郎”と矮小化されることもありませんし、死と隣り合わせの戦場で、生身の人間の疲弊と苦悩が丹念に描かれている点には、敬意を表したくなります。
戦争にフェアプレイなど望むべくもないのかもしれませんが、それでもこの映画が描く武士道のような男ふたりの対決は、奇妙に清々しい思いを与えてくれます。
思うに、別の時代に別の場所で出会っていたら、二人はもっと早く、素直に、友達になれたはずなのに。
この二人のような人間関係がこの世に数多くあるはずであることを、戦争が覆い隠してしまう。そんな裏のメッセージをこの映画に見た思いがします。