「母」は美しい、でも希望の火が消えると…
(2008-03-07)
私の好きなローラ・ダーンが出ているというだけで、何も知らずに見てしまった作品。
思いがけない内容に引き込まれ、思いがけず泣いてしまいました。
しばらく経って見直してみて、また泣いてしまった。たぶん、何度見ても泣いてしまうことでしょう。
奇病、不治の病に冒される話は数あれど、力まず押し付けがましくないサラリとした演出で、自然に沁み入ってくる秀作。
シェール演じる「お母さん」が、本当に美しい。そして、恋する盲目の少女も、この上なく美しい。戸惑ったり努力したりする周囲の人も、自分なりに懸命に生きている。
母親の目には、ライオン顔の息子が唯一無二の世界最高の男の子。痛いほど母親の気持ちが分かるのは、息子を持ってからでしょうか。
人間、何であれ、なりきっている時には最高に美しいのだと、体当たりで見せてくれたシェールに脱帽です。
脇を固めるバイカー達も自由で暖かく、とても清々しい映画でしたが、一方では、希望を失うと人間あっけないものなんだな…という戒めも貰いました。ラスト近くの…ロッキーが地図からピンを外していくシーンでは、思わず「いけない…」と、胸がドキドキでした。
奇形の話をうまくヒューマンドラマにまとめた感動のストーリー
(2007-02-26)
この手の物語は暗いのが普通ですが、全体的に明るいです。それが新鮮でしたね〜
前向きなロッキーと、彼を特別視しない母親やその仲間達、親友までいてロッキーはとても愛されています。
しかしそれでも新しい学校へ行くのに不安を感じたり、女の子のことで悩んだり、偏見に自由を奪われたり、
いかに環境に恵まれていても奇形であるがゆえにどうしても避けられない苦境、苦悩、
どんなに周りの人間がロッキーを愛していてもそればかりは力になってやれない、愛があるからこそ哀しい映画でもありました。
その結果、目の見えない女の子と恋をすることになったロッキーですが、その姿は幸せなものの、
健常者としてみるその様子にはやりきれないものがありました。
やはり一般的な人間が彼のような人間を愛するのは無理なのかと、
そしてロッキー自身が痛いほどそれをよく理解していることが、世の無情をことさら悲しく感じました。。
それでもやはり、彼がどれだけ周囲の人間に愛されていたかということがわかる映画です。
世界中の奇形の人達が全てこういう仲間達に恵まれたらどれだけ世界は美しいだろうと思いますね。
もちろん現実はそうではありませんが、奇形というものに対する人間の価値観に一握の希望を垣間見れる作品でした。