東宝
クレージー時代劇の最高傑作 (2008-07-13) クレージーキャッツ主演の時代劇は他にも幾つかあるが、本作が一番面白かった。他の作品に比べ題材はちょっと渋く、歌舞伎の「助六」をメインプロットに「極付幡随長兵衛」と「鈴ヶ森」(ただし物語の冒頭と権八、小紫のキャクターが使われている程度)のストーリーを絡めている。植木=助六、谷=権八、ハナ=長兵衛と主演の三人がそれぞれの主役に扮し、その他の登場人物たちも脇役として登場しており、助六と権八がそれぞれ恋仲になる花魁、揚巻と小紫が同じ茶屋のライバルだったりする。その他、悪役に至るまで、助演の役者も当時の名優たちが出演しており豪華な顔触れだった。主役三人の相手役にはそれぞれ、団令子、池内淳子、草笛光子が出演しており、揚巻、小紫役の団、池内は実に艶やか。しかし40年も前なのに雰囲気が全く変わらない草笛光子には驚かされる。演出は戦前からの大ベテラン、山本嘉次郎が当たっており、かつてミュージカルやコメディで鳴らしただけに、楽曲の挿入にミュージカル風の演出が見られた。江戸時代にボウリング場があったりと時代考証の緩さも愉快で小気味良く、おおらかで華やかな作品に仕上がっている。