ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
イギリス人女優はやっぱり凄い! (2007-06-21) ラスト、登場人物のその後が字幕に流れます。 ルカはアーティストとなりこの映画を作った。 まさしく監督ゼフィレッリのことでしょう。 ゼフィレッリ映画ファンはこの字幕を見ると、いろいろな思いにかられます。 そういえばルカとメアリーおばさん(ジョーン・プロウライト)が「ロミオとジュリエット」の芝居をしていたけど、ゼフィレッリの出世作は「ロミオとジュリエット」だったなとか、サンジミニャーノの町が出てくれば、「ブラザーサン・シスタームーン」のロケ地はサンジミニャーノだったなとか・・・・・ 我知らずほのぼのとしてしまいます。 舞台は第2次大戦前夜から終戦までのフィレンツェとサンジミニャーノの街。 フィレンツェに住むイタリアを愛したイギリス人女性達とアメリカ人女性達。 お互い反発、軽蔑しあいながら、やがて友情を育むようになります。 したがってこの女性達が物語の柱になります。 イギリス女優達はそうそうたるメンバー。 犬好きでちょっとエキセントリックだけどお人よしのジュディ・デンチ。 本当に優しいおばさんジョーン・プロウライト。 このジョーン・プロウライトを見ていると、なぜローレンス・オリビエが天下の美女ヴィヴィアン・リーを捨てて彼女のもとに走ったか分かるような気がします。 優しくてふんわりとした母性がとても魅力的です。 オーストリアに旅立つルカを駅に見送る時、「ヘンリー5世」のセリフを暗誦し「勇気を出して!」と励ますところは涙が出そうになりました。 でもやっぱりマギー・スミスがすごい! イギリス女性のグループ「さそり族」の長で、スノッブで高慢ちきで嫌味なオンナ。 でも彼女が演じるとどこか憎めなくなってしまう。 敵国人としてサンジミニャーノの街に収監されて「寝室に下がってもいいよ」と言われた時、 「何を言ってるの!そういう時はグッド・ナイト・レイディズと言うものよ。ハイ言って!グッド・ナイト・レイディズ!」 ムッソリーニびいきだった彼女が最後には先頭に立ってナチス・ドイツに反抗します。 ホント彼女はどんな役やらせてもうまいですね。 そういったイギリス人女優に比べると、やはりアメリカ人女優は貫禄負けしてしまいます。 シェール、リリー・トムリンと凄い女優を配しているのですが、何か粋じゃないんですね。 イギリス女優が変化球も投げてくるのに、ひたすら直球勝負。 熱演するのが名演技であるかと錯覚しているんじゃないかと思ってしまいます。 負けは明らかですね。 最後にサンジミニャーノの街を開放したスコットランド軍の隊長がルカに 「危険なのでイギリスの婆さんたちを他の町に連れて行く。君の通訳は必要ないよ。(イギリス人だから)英語は通じるんだろ?」 と言った後のルカのセリフ 「いいえ、やっぱり通訳は必要です。英語は通じますが、命令は通じません。」 は自分の中では映画史に残る名台詞です。