映像のマジシャンが映画の裏側を描く内容は面白いが、ちょっと無理が
(2006-11-06)
一時期デ・パルマ監督の妻でもあったN・アレンがまたもや娼婦役で出演するが、いつものエロティック路線ではなく、J・トラボルタの音響技師が政治的陰謀を暴くサスペンスだ。映像のマジシャンともいうべきデ・パルマ監督が、映画制作の裏側を描いているのが興味深い。映画の原理の基本である「ぱらぱらマンガ」に収録音をシンクロさせるなんてシーンがそうだ。しかし、要人暗殺の瞬間を「たまたま」別々に居合わせた音響技師とスクープカメラマンがキャッチして、再現映像を作り上げるというのは、いくらなんでも無理がある。分割スクリーンなどおなじみのテクニックは健在だが、一番の見ものは、トイレの中でJ・リスゴーの殺し屋がワイヤーで女の首を絞めるシーンの俯瞰ショットか。しかし、N・アレンの死に際の悲鳴が映画のアフレコに使われるというブラックジョークの落ちは観客を不愉快にさせるだけで映画の印象を下げている。いわばデ・パルマの低迷期の映画と言えるかもしれない。
万人向けではないかな…
(2006-11-02)
個人的には大好きな作品ですが、あまり大きな声ではオススメできないかな…。印象的なシーンがいくつもあるんですよね。主人公が買ってきた雑誌を切り取って、パラパラ漫画のように車の落下するところを見るところや、ラスト近くの車をおいかける空撮シーン。そしてなんていっても悲劇の場面での花火。そこからラストにいたるまでは涙、涙です。主人公のラストのセリフは忘れられません。最初に観たとき、エンドクレジットを観ながらなんともいえない気持ちになったのを今でも覚えてます。また、ピノ・ドナジオの音楽が素晴らしいメロディなのも忘れられませんね。
デ・パルマ、凝った技巧シリーズサスペンスの傑作
(2006-10-24)
改めて観ると、かなりの傑作ですね。
昔は、観たときは、そんなでもなかったんですが。
ストーリーも登場人物も、よく描けています。
特に、主人公の音響効果マン、トラボルタの過去の失態と、
ナンシー・アレンとの相思相愛が観客に印象的に語られてるという
伏線が効果的で、ラストの悲劇は、見るものに大きなショックを与え、
トラボルタの心情におおいに感情移入できる、という仕掛けが大変
効果的です。
カメラショット、アングルも技巧派の真骨頂ここにあり、という感じで、
若き日のデ・パルマの演出のエッセンスを堪能できる、上出来のサスペンス
傑作といえます。ジョン・リスゴー演じる殺人鬼も冷血で陰影がよく描けて
います。デ・パルマの力量がいかんなく発揮されていると思います。
常連、ピノ・ドナジオの音楽も情緒豊かで、最高です。
音の映画なのだから、音にこだわりを!
(2006-08-20)
それが単なるステレオ仕様では効果半減以下です。
もっと音にこだわった製品仕様で販売して欲しいものです。
映画自体は、そのストーリー、そのプロットといい、そのオチといい、殆ど完璧な出来栄えではなかろうかと思います。
あのオチは、超自虐的でありながら、超ナルシスティックという矛盾した感情がまぜこぜになった、デ・パルマらしい素晴らしいラストです。
それだけに音にこだわりのない作りになっているこの製品が、販売元の本作品への愛のなさを表しているように思えます。
迫力あるB級映画
(2006-07-28)
主人公ジャックは映画会社で働く音響のプロ、効果マン。
ある日、暗闇の中で効果音の録音中、車の事故を目撃。この事故は単なる事故ではないと気付いたジャックは、録音した事故の音から情報を分析し、真実を探っていく。
この映画は、映像や音もキレイで、なかなか楽しめると思います。
ストーリー自体は、それほどはっきりしていません。そのため、推理小説を読む感覚で、自分も推理しながら見ると楽しめると思います。
最後に、この映画は『Blow up』という映画を元にして作られたもの。
また、ジーン・ハックマン主演の傑作映画『カンバセーション…盗聴…』を意識しすぎた作品であるとの批判もあります。
そのため、『カンバセーション』を見た人は、似ているストーリー展開にがっかりするかもしれません。