「ドムに会いに行こうぜ!」
(2006-04-08)
1971年、テキサスの大学寮のルームメイト「グルーバーズ」である5人組は、卒業を間近に控えている。時はベトナム戦争の最中で、メンバー達にも召集令状が届いていた。リーダー格のガードナーは、友情の絆を深めるために旅をすることを提案する。模範生フィルに恋人との結婚を控えたワグナー、いつも寝ているレスターや、牧師志望のドーマン、そしてガードナーは、グループ結成時にメキシコ国境に埋めた友情の証、ドムを探しに出発する。・・・
すっかり渋い役柄が板についてしまったケビン・コスナーですが、ここで演じているのは享楽的で、調子のいい若者。口先ばかり、という印象もありますが、不思議と惹かれるものを感じさせるキャラクターです。卒業を交えた若者達が、意味もなしに大騒ぎするなんて、『アメリカングラフィティ』を彷彿とさせますが、彼らの場合は戦争へ行きたくない気持ちもある。漠然とした未来への不安から逃れたい思いでファンダンゴ(=バカ騒ぎ)する彼らの姿に、共感を覚えました。「ずっと「ドムって?」という疑問でいっぱいでしたが、終盤でやっと明かされるドムの正体には驚きました。
若者達のバカ騒ぎがテーマなので、笑えるギャグからしんみりする場面まで見所はたくさん。道中で出会った女の子達と遊んだり、道に迷ったり、ガス欠したり。旅で経験した何気ないエピソードも、きっと後々輝かしい思い出になるんだろうな、と思います。ワイワイ言いながら進んでいく彼らのように、友達と一緒に観たい作品です。
廉価版だ!迷う余地無し!!!
(2006-03-26)
スピルバーグが短編『アンブリン』で、その才能を
認められたように、ケビン・レイノルズの短編『プルーフ』を
劇場公開作品として『アンブリン』エンターテイメントが
制作したのが本作。まだ、サントリーのCMに出たり、
『再会の時』で出番をすべてカットされたり、髪がふさふさ
だったころのケビン・コスナーが主演しているが、なかなか
ストレートというかシンプルな演技で好感が持てる。
ベトナム戦争まっただ中、留年したために徴兵される主人公
ガードナーと同じく徴兵されたことがキッカケで結婚に
踏み切れないワーグナー、予備仕官制度で陸軍中尉に任官する
フィル、神父を目指すドーマン、劇中ほぼ全編眠っている
レスターの5人の『グルーバーズ』がモラトリアム最後の
1週間をメキシコ国境の町に向けて旅をするロードムービー。
途中『プルーフ』のキーアイディアであるパラシュート降下の
度胸試しのエピソード、『野蛮人のように』『ソナチネ』でも
描かれた花火による戦争ごっこのエピソードなどを挟みつつ
『ドム』との再会の旅の中、成長したり、しなかったりする
若者の群像劇として高く評価したい。
ラストの結婚式の美しさは20年を経た今でも色褪せない。
気恥ずかしいほどに懐かしい映画である。
サントラがまた、非常に良いデキなので、この機会に、なんとか
CDでの復刻を願うものである。