優秀作品だと思います。
(2008-07-19)
戦争にはたくさんの人々が関係してるので、とても一言では各指揮官を評価できない複雑なものだと感じました。そして「アラモ」を知るにはとても良い映画だと思います。ただ私は鑑賞前にオフィシャル・ホームページの解説を全て読みました。
4人の登場人物について。
1.まずトラヴィス中佐は、ジム・ボウイが映画の中で言うとおり、人望があるが武力を先行する惜しい人物(アラモの戦闘で大勢の命が失われたのは彼の初めの砲撃にもよります)。
2.そのジム・ボウイはサム・ヒューストンから頼まれた、アラモから大砲を移動させる使命を断念、病に倒れます。
3.サム・ヒューストンは向こう見ずではない為に、アラモで降伏せずに戦うアメリカ人達(冒頭で、ヒューストンが言う土地の分け前を、生きたまま得られない人達)の命を救うまではできませんでした。
4.ということで、大勢の人達の為だけに自身の貴重な生涯を散らせてまで戦い抜いた(それが自身の政治家という職の為であったとしても)デイヴィ・クロケットが、映画の中では一番英雄的人物であると言って良いのではないかと思います。
メキシコ側も決して全員が非情ではなく、そしてアメリカ側も最後のヒューストン率いる兵士達が戦闘で残酷な面を見せてもいる所から、結局人は皆同じで暴力は避けるべきであるという戦争映画最大のテーマがはっきりと描かれていて、さらにテキサスの弱者に付いて戦うデイヴィ・クロケットの勇姿が観る人誰にでもバネを与えてくれるような、とても優れた作品ではないかなと思いました。
なおクエイド=ヒューストンも、飲み過ぎですが貫禄があり、横暴なサンタアナ将軍とは違ってグッドです。
見る前に歴史の勉強が必要か?
(2008-03-31)
守備隊がおかれた状況は絶望的だったようだが、指揮官達はどんな作戦で臨んだのか、本作ではよくわからない。本筋の流れが見えないまま、断片的な短い挿話が連続しているために、ついていくことができない。アラモやテキサスの歴史に通じていないと理解しがたいようではこまる。
ヒューストン将軍は、結果としてアラモを捨石として、その後の勝利を得たようだが、当初からの作戦だったのかは、本作ではハッキリしない。デビー・クロケットひとりの戦いではないが、彼がなぜここにいるのか。これらをつたえてくれないと、単なる無策で見殺しにされたのか、テキサス独立の戦略だったのか、つまりアラモの戦いの意味はわからないのである。
ひとりの井戸掘りの黒人の少年の死は大げさな扱いだ。それを言うなら、他の多くの女と子どもの運命や死も追求しなければなるまい。