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樹の海 スペシャル・エディション お気に入りに追加
瀧本智行
青島武
出版社・発売元:

ハピネット・ピクチャーズ

媒体: DVD
ランキング: 30197
発売日: 2006-01-27
カスタマーレビュー

人は「ここではないどこか」にいけない、だからこそ帰る場所もあるのだが…  (2008-07-12)
 富士の樹海での自死を巡り、自死志望者、殺されかけた男性、自死した者の生前を調べる探偵らを描いた4篇からなる作品。

 4篇は物語上、独立しているが接点が全くないわけではない。自死しそうな顧客を助けに樹海にやってきた闇金融業者が自社のビラを落とす(第1篇)。このビラがあったことで、暴力団に殺されかけた男性が生きて帰る(第4篇)。

 各篇とも上記のような些細な偶然と思い出によって(それはまさに樹海の木々をつなぐ細いテープのようだが)、誰かを助けようとしたり(第1編)、他者の死を忘れないと心入れ替えたり(第2篇)、救われたり(第3編)、死のうとしている人を見捨てたことで生きて帰ろうと決意したりする(第4篇)。人間万事塞翁が馬というか何というか。

 人は社会生活はおろか樹海の中ですら、些細な思い出のもと人間社会の偶発性(偶然)に影響されている。人間は結局、社会の中でしか生きられないと痛感した。人は生きる以上、社会を出られないということは、どんなに絶望しても帰る場所がまだあるという点で希望だが、同時に社会の外「ここではないどこか」を生きられない点で「絶望」でもあろう(第1篇の金融業者のセリフにも注目)。

 映像は淡々とした地味目な映画なので「樹海」という単語で強烈な「非日常」の映像を望んで観ると期待はずれに終わるかもしれない。

こんな素晴らしい作品が埋もれていたとは・・・  (2008-01-27)
偶然、この作品に出合いました。
どんな内容かも知らず、なんとなく観てみると・・
こんなに深いテーマだったとは。

死に場所を求め彷徨う場所(樹海)で、新たに生きたいと思う心の奥からの叫び。
樹海は、本来は、死に場所なんかではなく、生命体のみなぎる場所なはず。

この作品は、4つのストーリーが交じっているのですが、
どれも、日常的なもので、大袈裟なものではない。
誰でも、死を意識するし、逆に生も意識する。
人間にとって、ごくあたりまえの感情などを、
とてもリアルに描かれているのではないか?と感じました。

そして、映像や音も綺麗です。
何もかもが自然で、凄く身近に感じられ、いろいろと考えてしまいます。

こんなに良い作品があったとは知りませんでした。
もっと多くの人の目に留まって欲しい作品です。

まったく痛みがない  (2007-01-28)
自殺という問題を扱う映画なのだが、暗さ、つらさを全然感じることはない。
どこまでも「他人事」を見ているだけだ。
サスペンス好きのOLがヒマにまかせて書いた短編小説のようなつまらなさである。

悪徳金融と借金のある女、暴力団にそそのかされて5億の公金横領をした男、ストーカー事件を起こした女、自殺した一回あっただけの女のことについて探偵から調査を受けるサラリーマンの4つのエピソードからなるのだが、そんなどこかで聞いたようなストーリーに現実感を感じることはなく、それを平凡な構成で撮っただけである。
きょうびテレビドラマでももっと工夫する。

エピソードを4つ作ってしまったから一人一人の死に至る内面に迫ることもなく、
かといってそれぞれが独立してタラタラと進むだけで交錯する事もない。
オリジナリティーはゼロだ。
ひとつのエピソードを描ききる能力がないから4つに分散させて逃げたようにしか思えない。

そしてアホみたいなほんわかした音楽が流れてラストは一人の女は自殺をやめてハッピーな日常に復帰するのだ(笑)
まるで中学生の模範解答のような映画。
まったく説得力がない。

生きようとする「無意識」  (2006-12-05)
 死んでしまったほうがよっぽど楽だって思うことが最近多くなりました。そんななかで、ふと手にしたDVDがこれでしたが、次第に心が温かくなっていく感じがしました。

 「樹海」といえば、私が別に投稿した、あの頭の足りない大学生の心霊ビデオでしたが、これは違いますね。死にに来たのに、生きようとする「無意識」がスクリーン全面に出ていて、それを汲み取るところに自分の命をつなげる望みを見出すことができる。
 途中、緩慢になるところもありますが、私が一番グサッと来た言葉は「どうしたらいいんでしょう?」と誰に尋ねるでもなく口をついた、あの薬を飲んだ女性の一言ですね。「どうしたらいいんでしょう」は、常に我々が口にする言葉。この映画の舞台は樹海。要するに樹海って、我々が放り出されたこの苦しみの世界なんですよね。深いですね、この映画。何度も見たいと思います。
 

かすかな光  (2006-09-14)
久しぶりに映画を見て泣きました。それぞれの物語が切なく苦しいのだけれど、最後にはかすかな優しい光を感じさせてくれます。
音楽も又素晴らしい。

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