ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
コーエン兄弟作品 (2008-04-30) ニューヨークで成長株の若手劇作家バートン・フィンクは誘いのかかったハリウッドへむかう。しかし純文学趣向の彼は「レスラーが主人公のB級娯楽作を書け」と映画会社からいわれる。 高級ホテルを好まないバートンはロスの「アール・ホテル」に滞在する。しかしロスの暑さで壁紙がだらりとハガレて接着液もねっとり壁をつたうのに、うんざりする。さらに隣室からの騒音はたえない。そしてねていても「蚊」の羽音で安眠をジャマされるバートンは「海辺で女が一人佇む絵」を、幾度も見つめる。良いアイデアもうかばず筆がとまり、隣室の不気味な笑い声にストレスがたまるバートンは、ついにホテルのフロントに苦情の電話をする。するとその数分後、隣室から客が怒鳴りこんでくる。 苦情に怒ったかにみえた巨体の保険セールスマンと、しかしバートンはすぐにうちとけ、すっかり彼と仲良くなる。しかしレスリング物の脚本が書けず、バートンはいろんな人に助言を乞うが、担当のガイズラーには怒鳴られ、バートンが尊敬する作家ビルは今では酒に溺れ、その酒乱ぶりに失望させられ、それでも社長からは過剰に期待されるばかりで、バートンのまわりは敵だらけである。 ラストで、ひとり海岸をふらつくバートンが、見覚えのある砂浜の水着美女に「あんた女優かい?」(Are you in pictures?)とたずねるシーンは、アメリカ映画のひとつの到達点である。