コロムビアミュージックエンタテインメント
ライブバンド・ドアーズの魔力 (2005-09-12) 1968年ヨーロッパツアーの一つ、列車の駅を改造したロンドン・ラウンドハウス初日の演奏に、政治関係等の時事フィルムやインタビューをはめ込んだ作品。元々TV番組用で、当時モリソンも放映を視聴しており、昔から最も有名な彼等のコンサート映像である。二日目のショーをモリソンはキャリア屈指の出来と評価しているようだが、ここでのパフォーマンスもかなりだと思う。二ヶ月前のハリウッドボウルの演奏より遥かに集中力、静と動が描き出す劇的な演奏が優れ、ライブバンド・ドアーズの魅力が堪能できる。粗い画質、白黒の映像も合っているが、彼等にはライブハウスの演奏が向いているせいかもしれない。 デビュー当時にあったモリソンの剃刀のようなルックスは丸く変貌しつつあるが、インタビューに答える遠く見つめる瞳、傾げた首、黒い皮のパンツに汗する姿はビジュアル的にファンを魅了する重要な要素であったことが痛いほどわかる。鼻にかかった甘い声、怒りを込めて叫び、笑い、囁く変幻自在のボーカルも光る。聴き所はロビーの爪弾く独特のスタイルと先の静と動の展開がリリカルな曲調と共に輝く"Spanish Caravan"と、銃殺を模した展開から踊り狂う"The Unknown Soldier"の演劇的パフォーマンスぶりが興奮もの。長い"Light My Fire"もやはり映像があってこそ。曲が途切れる編集上の不満はあるが、これはこれでいいのかもしれない。ドアーズコンサート映像では第一選択の作品としてオススメ。