ソニー・ピクチャーズエンタテイメント
戦争の非情さを日常との対比で表現 (2006-01-29) 映画を観る前はベットの端に鳥が留まるようにしゃがむ全裸の男の姿のジャケットとピーター・ガブリエルが音楽を担当しているということが妙に印象的だった。ベトナム戦争で精神的に病んだ鳥を愛し自分が鳥だと信じる青年(バーディ)と同じくベトナム戦争で顔を負傷したその親友。親友は精神を病んであたかも鳥になって外界から自分を遮断したバーディを現実の世界に戻そうと努力をするが、彼自身その端正なマスクを失って(女の子にモテモテだった)、その外傷が徐々に精神てきなストレスとなっていき戦争の後遺症として現実から自らを遮断する理由を理解していく。そんな重いストーリーを冷たい病室と高校時代のバーディと親友の交流を交互に描いている表現する。楽しい高校時代のエピソードやバーディの鳥への愛情を表すシーンがあるからこそ、病室での2人のやり取りは辛く切ない(戦争の非情さを日常と対比することにより表現している)。物語が進むにつれてバーディの病室での反応が少しずつ変ってくるが、主治医にはそれが理解できないところは何とももどかしい。そして、親友がバーディの気持ちに融和するシーンは涙を誘う。 ラストはバーディが病院の外に出ることに意味があるのであって、ちょっと意外なラストというところを強調しすぎるとつまらなくなってしまう。個人的にはちょっと意外なラストというところはなくても良かったようにも思う。 ピーター・ガブリエルの音楽も暗く重いものばかりでなく「ラ・バンバ」を取り入れていて良かった。また、何といっても動物達の演技も素晴らしかったし、カナリアに精神融合して飛行するシーンは観るものが何とも本当に鳥になった感覚を持つことが出来る。さすが、鬼才アラン・パーカーといったところか。